しゃぶ葉に続いて今度はドミノ・ピザ。
埼玉県伊奈町のしゃぶ葉では、
アルバイト従業員が、
閉店後に廃棄予定のホイップクリームを口の中に入れる動画、
兵庫県尼崎市のドミノ・ピザは、
従業員が鼻に触れた手で食材をこねている動画だそうだ。
1月には釧路町のラーメン山岡家で、
客の男が水を入れる容器のフタを舐めるような動画を撮影し、拡散され、
威力業務妨害の疑いで20歳の男と
動画を撮影しSNSに投稿した16歳の少年が逮捕されたばかりだ。
この16歳の少年は逮捕直前に、
「同じような事件を知っていたので、拡散されて、まずいと思った」
「フォロワーだけが見られるSNSに投稿した」
「炎上を知った後に投稿を消したが、すでに別のSNSで拡散されていて、最初に拡散した人が誰かわからず何もできなかった」と話していたそうだが、
フォロワーの誰かが画面収録し、
それを別のSNSに投稿し拡散、炎上したということらしい。
言葉は悪いが、馬鹿なのか?と思ってしまった。
SNSに投稿する、という事は、
常に拡散の危険と背中合わせだと、
彼らはいつになったら学ぶのだろう。
逮捕者も出ているし、
高額の損害賠償請求をされる事件も続出で、
どう考えても面白半分でやるメリットは何も無いと思うのだが。
もっとも、犯罪心理学者の出口保行氏は、
禁止事項をあえてすることで、
自分は社会にとらわれずルールも無視できる大きな存在である、と思われたい、とか、
SNSは削除できると思いこみ、重大性に気付かず、
過去の事件は要領が悪いだけで、
自分はそのようなヘマをしないという、歪んだ自信めいたものがある可能性もある、と分析している。
被害に遭った各社は、
厳正に処分する、と言っているが当然だろう。
同時に、更に指導を徹底し、
再発防止に努める、とも言っているのだが、
これだけ続くという事は、
もはや企業側の教育だけでは、
根絶は難しいのではないか。
もっと早い時期からの、
家庭や学校での教育から見直さないと。
人に迷惑をかけてはいけない、
人に不快感を与えてはいけない、というのは、
社会生活を行う上での、
最低限の共通認識だと思っていたのだが、
それを学習できないのなら、
後は厳罰化位しか思いつかない。
勿論、いつの世にも、どこの街でも、
「良くない」事を、
良くないと思っていても、
或いは良くないとは思わず、
中には良くないからこそわざと、
やってしまう人は存在するし、
これからも存在し続けるだろう。
だが、彼らはその為に被る、
自分や周囲の人達の不利益について、
ちゃんと考えた事があるのだろうか。
笑って済まされる時代では最早ないし、
窮屈な時代になってしまった、と言えばそうなのだろうが、
今、そういう社会に生きている以上、
自分で考えて自衛していくしかない。
結局、最近1番不足しているのは、
そういう事をしてはいけない、という道徳心より、
やったらどうなるか、という想像力ではないか、という気がしている。
やってしまった後、
拡散されて、逮捕されたり、
親も含めて多額の損害賠償を請求される、
という未来を想像できれば、
とても恐ろしくてこんな動画投稿など、
できないと思うのだが。
やってしまった事は取り返しがつかない。
その前に立ち止まって、
こんな事をして今後の人生大丈夫か?と、
考えてみる想像力を、
老若男女に関わらず、
持ち合わせたいものだと思う。
と同時に、今やネット上にも一般社会にも、
匿名性など全く無く、
誰がいつ、どこで何をしたのか、は、
時間がかかっても必ず突き止められる時代なのだ、という事も、
肝に銘じておくべきだろう。
悪戯も犯罪も、
割には合わないのだ、と。