大阪生まれ大阪育ちなので、

地元のダイハツは親近感の湧く会社だった。


トヨタの子会社になってからも、

軽に特化して、棲み分けできてたし、

安泰だと思っていたのだが···


まさかの認証試験での不正が発覚し、

それが30年以上に亘って続いていたとは。



うちのダンナは車関係の仕事をしていて、

日本車の基準が、他国と比べて格段に厳しい、という話はよくしていた。

アメリカでも長く仕事をしていたので、

アメ車と比較すれば、

日本車の故障が少ないのは当たり前、

求められている水準が全然違う、と。


確かにアメ車は、ワランティ(保証)期間が過ぎると、

待っていた様に次々故障する(笑)

逆にこれだけ時期管理ができてるの凄い、

コンピュータでワランティ過ぎたら故障する様に管理してるのなら、

その技術の方が凄いわ、と、

笑い話にしていたほど。


だから、確かに日本の合格基準を満たしていなくても、

普通に乗る分にはさほど問題はないのかもしれない。


だが、ルールはルールだし、

その厳しい日本の基準を満たしている、と、

信じて買った人や乗っている人を、

欺いていた事に違いはない。


これだけ大掛かりな組織ぐるみ、会社ぐるみの不正が発覚して、

この会社大丈夫か?


今は退職しているが、

以前、勤務していた友達もいて、 

不正を憤るより、存続を心配してしまう。


そして今一番気を揉んでいるのは、

社員の次くらいに、

企業城下町である池田市かもしれない。



現在、製造も出荷も停止されていて、

今後の見通しは全く立っていない。

国交省の立入検査の行方も分からない。

責任は不正を働いた現場の人間ではなく、

度を越した開発期間の短縮を強要してきた経営陣にある、との、

第三者委員会の報告も出ている。 


ダイハツの再生は可能か。

いや、一万人以上が働く大会社なのだ。

再生して貰わなければ、

露頭に迷う人が大量にでる。

今やトヨタの100%子会社なんだから、

親会社が放ってはおかないと信じたい。


とはいえ、事が安全性に関することだけに、

顧客の信用を取り戻すのは至難の業だろう。

立て直すには長い時間が必要かもしれない。



過去には日野自動車や三菱自動車、

スバルや日産等、

数多くの自動車会社の不正が、

次々と明らかになっている。


勿論、他企業でも不正は沢山あるのだろうが、

不正内容によっては、

乗る人の安全を脅かしかねない、

自動車会社の不正は、より罪が重い。



不正を重ねてきた人達にも、

やむにやまれぬ事情があったのかもしれないが、

時には人を殺す凶器にもなり得る物を作っている、という自覚はあったのだろうか。


日本の自動車の安全神話を、

根底から覆しかねない不正は、

どんな事があっても根絶しないといけない。

ダイハツだけの問題ではない。

自動車業界にこれだけ不正が蔓延しているのなら、

業界を挙げて対策を講じるべきだろう。


ダイハツを含む日本の自動車業界が、

これから先、どの様に再生していくのか、

或いは再生できないのか、

じっくり見守りたいと思う。