ハマスとイスラエルの戦闘が激しさを増している。


今回のハマスの攻撃は酷い、とは思うが、

元々この地に住んでいたパレスチナ人を追い出し、

豊富な資金力でアメリカをバックにつけて、

第2次世界大戦後に建国し、

パレスチナ人を狭い地域に閉じ込めて迫害を続けてきたのは、

イスラエルの方だ。


武器の物量が比較にならない、

イスラエルを攻撃しても、

ハマス側はイランからの供給だけでは、

早晩足りなくなるのは自明で、

だからイスラエルの油断もあったのだろうが、

それでも攻撃を始めたハマスは、

自滅覚悟で一矢報いようとしているのか。

長年虐げられてきた怒りが爆発した結果だとすれば、

ハマスだけの責任とも思えない。


そういうことが分かっていて、

国際社会は何をしてきたのか。

結局、そこに生活がある限り、

被害を受けるのは一般の弱い立場の人達なのに。



エルサレムを始めとして、

この国には、

キリスト教とユダヤ教とイスラム教の聖地がたくさんある。

そういう場所は、いっそ国連の管理にでもしてしまえばいいものを、

ユダヤ教信徒に与えてしまい、

他教、とりわけこの地に根ざしていた、

イスラム教徒を迫害すれば、

紛争の火種にならない訳がない。



宗教に命を懸ける、という発想は、

殆どの日本人にとってピンとは来ないだろう。

だが第2次世界大戦末期に、

国や家族を守ろうと、

日本も特攻隊や回天という、

今で言う自爆テロ、のような戦術を使った。

守りたい物を宗教や、

その宗教の聖地、と読み替えれば、

少しは理解できるかもしれない。


それでも結局は殺し合いにすぎず、

どちらが勝っても負けても、傷跡は深くなるばかりだ。

何とか停戦を仲介する術は無いものか。

事態は殲滅戦の様相をしてきて、

益々双方の被害が広がりそうだ。

広がれば広がる程、互いへの憎悪も募る。

憎しみの連鎖が、幸せに繋がることは決してない。


解決策、とまではいかなくても、

何とか落し所を見つけるのは、

この問題を放置し、

むしろ煽るかのような武器供与を続けてきた、

アメリカやアラブ諸国の責任でもあるのではないか。