遂に廃業を選択したようだ。


今日の会見は全部見た訳ではないが、

今の事務所はSMILE-UP.と名前を変え、

被害者補償に特化し、

タレントのマネージメントについては、

個別にエージェント契約を結ぶ、

エージェント会社を設立する事になるらしい。 


どの方法が一番いいのか、は、

正直言って分からないが、

ジャニーズの名前も、

ジャニー氏の痕跡も総て消す、と、

言い切ったジャニーズ側の覚悟は感じた。


もっとも後始末の会社の名前がSMILE-UP.

というのは、どうか、と思う。

過去の慈善事業団体から取ったらしいが。


ただ、重要なのはジャニーズの名前を外した事だし、

今後何をするか、なのだとも思う。



それでもジャニーズファンの中には、

名前を変えないで欲しかった、などという、

ふざけた事を言っている人もいて呆れた。



人の気持ちを考えることも、

想像力も無いそういう人達に、

何を言っても無駄だろうが、 

それでも言いたい事はある。


少し考えてみればいい。 

自分がタレント事務所に所属していて、 

圧倒的権力を持ち、

逆らうなど思いも寄らないオーナー社長に、

何度も何度もレイプされ、

その度に何万かの小遣いを渡される、という、

娼婦の様な扱いを受けてきたのに、

その社長の名前を冠した事務所が、

社長が亡くなってもなお、

世の中で強大な力を持ち続けて、

名前を聞かされ続ける苦痛を。


当事者たるタレント達の方が、

余程先輩達の被害に寄り添っている。

ジャニーズWESTのメンバーは、

既に名前を変える覚悟を決め、

新しい名前を考え始めているらしい。


そういうアーティストの気持ちを汲めないのなら、

ファンなど止めた方がいい。


名前が変わろうと、

所属が変わろうと、

グループが無くなろうと、

ソロになろうと、

応援し続けるのが本当のファンで、

それが「推し」という事なのでは無いのか?

ま、私はこの「推し」という言葉、

流行に乗ってるだけ、という感じで、

薄っぺらくて、余り好きではないけどね。



話は変わるが、

今回の会見には出席しなかったが、

出されたジュリー景子氏の手紙を見て、  

もしかしたら彼女が、

母親のメリー氏を一番憎んでいるのではないか、と感じた。


実際、従順な時は優しいが、

少しでも逆らったら、

気が狂ったように怒り、

叩き潰すようなことを平気でする人だった、というのは、

多分本当なんだと思う。 

SMAP騒動の時の、

飯島女史に対するやり方を見れば頷ける。


ある意味、ジュリー景子氏も被害者の一人で、

諸悪の根源はメリー氏だったのかもしれない。

ジャニー氏は、性癖とやったことは弁解の余地はないが、

本人は欲望に正直だっただけで、

悪気は無かった様に思える。 

だからといって赦される事では無いが、

姉であるメリー氏が、

もっとまともな対応ができれば、 

所属タレントへの性被害は、

ある程度抑えられたはずだ。


何もしなかったどころか、

弟を擁護し、性被害を防ごうともしなかったメリー氏が、

最も罪が重い。

ジャニー氏が亡くなった後ではなく、

メリー氏が亡くなった後に、

この問題が表面化した事でも、

皆がメリー氏を恐れていた事がよく分かる。



とはいえ、メリー氏もジャニー氏も、

既にこの世になく、

本人達を糾弾する事は永遠にできない。

ならば、その人達が作ったものを閉じていくことが、

加害者の親族としてできる償いなのだ、というジュリー氏の覚悟も分かるような気がする。


そしてその対応こそが、

専門家チームが提言で述べた、 

「解体的出直し」なのだろう。



彼らの今後を、注視していくと共に、 我々が忘れてはいけない事はもう一つある。

それはマスコミの姿勢だ。

 

ここまで被害を広げた共犯は、

間違いなくマスコミだった、という自覚はあるのか?

中でもNHKの対応が酷い。


紅白でもドラマでも、  

極端な程のジャニーズ偏重を続けてきたのに、 

ここへ来て呆れる程の掌返し。

恥を知れ、と言いたくなる。


この問題が、

イギリス国営放送、

BBCの番組から公になった、という事自体が、

日本のマスコミの恥だ。


多くのマスコミが、

薄々、或いはハッキリと、

認識していたにも関わらず、

忖度し、ジャニーズに媚び、

裁判で有罪が確定してさえ、

ダンマリを決め込んで来た。


それが一旦表沙汰になった途端、

鬼の首を取ったように責め立てる。

例えジャニー氏の狼藉を知っていたとしても、

責められるべきは、

当時一タレントでしか無かった、

東山氏や井ノ原氏ではなく、

会見に集まった300人ものマスコミ関係者の方だろう。


その自覚が無いのなら、

責める資格が無いし、

自覚があるなら、

尚のこと、言葉を選ぶべきだろうに。


マスコミには、

少なくとも、所属タレントへの、

公正な扱いだけは、

見失わない程度の良識は持って貰いたい。



と同時に今後、

勇気を持って被害を名乗り出られる様に、

プライバシーと秘匿性は、

絶対に守って欲しい。 

既に名乗り出ただけで400人を超えているらしいので、

潜在的な被害者はまだまだいると思われる。


全ての被害者に、等しく補償が行き届き、

心の平穏を取り戻せた時、

初めてこの事件が終息した、と言える。


まだまだ道程は遠い。

だが、最初の一歩が無ければ、

ゴールもない。 


1日も早く、問題がクリアになり、

被害者達が平穏な日々を取り戻せる様に、

我々も見守り続けなければならないだろう。