ウクライナの子供達の強制移送に対して、

国際刑事裁判所(ICC)が戦争犯罪の疑いで、

プーチンに逮捕状を出した。


はっきり言って実効性は無い。

ロシアはICCを認めていないし、

ロシアが大統領を逮捕するはずがない。

だがこれでプーチンが国外に出にくくなったのは間違いない。

少なくとも、完全な同盟国以外には、

行けなくなっただろう。



そんな中、明日から中国の習近平がロシアを訪問し、

プーチンと会談するらしい。

この独裁者2人がタッグを組もうとすれば、

キナ臭い感じしかしないのだが、

台湾併合を画策する習近平にすれば、

ロシアに負けて貰っては困るのだろう。


できれば世界の目がロシアとウクライナに向いている間に、

台湾に侵攻したかったのだろうが、

アメリカが台湾は守る、と、

バイデン大統領が明言してしまったので、

迂闊には動けない。

ここはロシアに武器供与して、

西側諸国の兵力を削ろう、という訳か。



そんな中、戦車の供与を表明したドイツに続いて、

ポーランドとスロバキアは、ミグ戦闘機の供与を発表した。


統一までの東ドイツも、

ポーランドもスロバキアも、

旧ソ連時代は東欧、と言われて共産圏だった。

プーチンがソ連時代の夢を追うのは勝手だが、

かつて傘下にあった国々に、

既にそっぽを向かれている状況をどう思っているのだろう。

NATOに旧東欧諸国が次々入っていく事に危機感を持って、

阻止しようとしてウクライナだけは押さえようと思ったのかもしれないが、

結果的に中立を維持していた国にまで、

NATO入りを後押しする事になってしまった。


時代は進み、歴史は動いている。

どれ程プーチンが大ロシア帝国を夢見たとしても、

歴史を巻き戻すことはできないのだ、と、

いつになれば気がつくのだろう。



戦争犯罪人、という烙印を、

国家元首であるにも関わらず捺されたプーチン。

国家元首に対して逮捕状が出されたのは、

過去に2度しかない。


2009年に初めて逮捕状を出されたスーダンのバシル大統領は、

2019年のクーデターで失脚し、収監されている。

2021年にICCへ引き渡す事を閣議決定しているそうなので、

今後引き渡されるかもしれない。


そしてもう1人はリビアのカダフィ大佐だ。

ご存知の通り、彼は反体制派に殺害されている。


国家元首でありながら逮捕状を出される様な事をしてきた人は、

ロクな最期を迎えられない、という好例だろう。

だがその最期までに、

大勢の人々が被害を受け、殺害されている、という事実を考えれば、

止めるのは少しでも早い方がいい。


計算高い習近平は、どんな動きをするのか。

プーチンの後押しをするなら、

それは決してプーチンの為でもロシアの為でもない。


元々理の無い他国侵略を始めた、

プーチンに全ての責任がある。

習近平がバイデン以上の影響力がある、と、

世界に認知させるには、

戦争を広げる助けをするのではなく、

プーチンを諌めて兵を引かせるしか無いんだけどね。



プーチンよ、マリウポリの視察なんてしている場合じゃないよ。

やったことのツケは、

いずれしっかり返ってくるんじゃないかな。