とうとう来たか、という感じ。

去年の年間ランキング1位で引退、って、

やっぱり凄いよね。


一昨年、東京パラで金メダルを取り、

車椅子部門ができるのが遅くて、

グランドスラムで唯一優勝できていなかったウインブルドンで、

昨年、念願のシングルス優勝を果たし、

これで生涯グランドスラムも、

生涯ゴールデンスラムも達成した。


今の状態ならまだできる、と思うけれど、

大き過ぎる目標を成し遂げて、

気持ちが切れちゃったんだろうな。

来年、パリパラ五輪もあるから、

そこまで続けて欲しいな、という気持ちはあったけど、

故障を乗り越えて、

38才までトップであり続けた事自体、

見事だったと思う。



彼自身の記録も凄いけれど、

リハビリとして始まったパラ・スポーツに、

プロへの道を切り拓いた。

華麗なチェアワークで、

殆どのボールをワンバウンドで返球し、

車椅子テニスにスピード感と、

トップスピンやネットプレーなど、

通常のテニスと遜色のない面白さを、

思う存分見せてくれた。

その功績は、他の追随を許さない。



今日づけでの引退、との事なので、

今後はエキシビションでないとプレーが見られないのか、と思うと、

本当に寂しいし残念だけど、

一方で、長い間楽しませてくれてありがとう、という気持ちもある。

世界を転戦するハードな生活だったから、

これからは少しのんびりして、

ゆっくりするのに飽きたら、

またコートに戻って、

後継者を育てて欲しい、と思う。



国枝慎吾選手、

お疲れさまでした。

そしてありがとうございました。