トルコが間に入って、

初めて行われた外相会談。


まあロシア側が言いたい放題の要求を突きつけ続けているから、

当たり前と言えば当たり前だけど、

進展の兆しは無し。

というかそもそも、

ロシアのラブロフ外相には、

何の決定権も権限も無かったらしい。

話を聞きにきただけ、って、

子供の使いか!

馬鹿にするのも程がある。

つまりは停戦協議など、

端からするつもりは無かったのだろう。

世界中の非難を躱す為に、

ポーズを取っているに過ぎない、という事だ。



もっともプーチンは、

国内的には報道統制と、

早々と本当の事を喋る人間を弾圧する法律を作って、

非道な戦争を隠そうとしているが、

少なくとも今まで普通に営業していた、

マクドナルドなどの欧米のチェーン店が閉まり、

欧米のクレジットカードが使えなくなっているのだから、

何かおかしい、と気づく国民もいるだろう。



日本では、国民の命を救う為には、

降伏した方がいい、と言った人がいたようで、

平和ボケもいいところ、と、

デイブ・スペクターが言ったそうだが、

命を掛けても国を守る、という決死の覚悟など、

全く無い我々が口を挟める問題ではない。


だが、思い出してみるといい。

日本も第二次大戦の末期には、

竹槍で米軍を撃退しよう、としたのだ。

是非はともかく、必死になったことはあったのだ。


その後、日本は降伏し、

民間人が虐殺される事も無く、今に至っている。

だから降伏すれば戦争は終わり、

丸く収まる、と安易に考える人がいる。

だがそれは、日本の相手が英米で、

基本的には約束も国際法も守る国だったからだ。


もしウクライナがロシアに降伏したら、

武器を取り上げてから、

大量虐殺を始めるかもしれない。

少なくともウクライナ国民はそう思っているだろう。


今はウクライナから世界にロシアの悪行を発信し、

実効性はともかく、

世界の世論を味方につけることができるが、

1度ロシアの支配下に置かれれば、

強烈な弾圧と言論統制で、

真実は何一つ外に出なくなるだろう。

それが分かっているから、

彼らは死に物狂いで抵抗しているのだ。



第二次大戦後、時をおいてアメリカもイギリスも、

約束通り沖縄や香港を返還した。

だがロシアはどうだ?

いまだに北方領土を返す気は全く無い。

実力行使で占領したクリミアを、

ロシアの物だと主張し、認めろと迫る。

つまりロシアは嘘しかつかないし、

力ずくで現状を変えようとする国なのだ。

長年それを見てきたから、

ウクライナはロシアから離れて、

EUやNATOに入りたがるようになった。

それがプーチンにすれば裏切りなのだろうが···


だが、逃げるのが並大抵ではない事は分かっていても、

自分を物扱いするDV夫から逃げたい、と思うのは当たり前。

ならば逃げようとする人達を、

何とかして助けるのが、

国際社会の使命なのではないか。



各国で物価が上がり、生活を圧迫し始めている。

多かれ少なかれ痛みはあるだろうが、

痛みは分かち合って、

今こそ、プーチンを止めるべく、

力を合わせるべき時だと思う。


ウクライナの態度がどんなに気に入らなかったとしても、

武力で国境を超え、

戦争を仕掛けたロシアには1分の理も無い。


そして今後、ロシアだけでなく、

この様な暴挙に出る国を出さない為には、

決して成功せず失敗するだけ、という事実を作り、

知らしめる必要がある。

力による現状変更の誘惑に勝てない、

国や独裁者を抑制するには、

それしかないのかな、と思う。