立川のホテルで女性が殺され、
助けに行った男性が重傷を負った事件。
犯人の19才の男は、
「インターネットで人を殺す動画を見て興味を持った」らしい。
被害者と面識は無く、
予め包丁を持ち込んだ点、
70ヶ所もめった刺しにして失血死させている点、
被害者からの通報で助けに向かった男性従業員の腹部を、
逃げる為に腸まで達する程深く刺している点、
どれをとっても、
「殺す為の殺人」だったとしか思えない。
少なくとも、トラブルになって勢いで刺してしまった、のとは訳が違う。
奇しくも改正少年法が成立したばかり。
施行は来年の4月だが、
もし1年後にこの事件を起こしていたら、
少年法で守られる部分は大幅に減り、
実名報道され、より厳罰が科されていただろう。
この少年法の改正は、
民法上の成人を18才に変更した事に伴い、
刑事上も18才19才を特定少年、と規定し、
成人に近い扱いにする、という物だ。
日弁連などは、この改正に大々的に反対している。
20未満は未熟だし、更正の可能性が高いのだから、守るべきだ、という理屈だ。
だが本当にそうだろうか?
昔の少年は、確かに無知で未熟だったかもしれない。
だが今や、若者の方が情報に通じている時代だ。
永山則夫の時代とは違うのだ。
「少年法に守られているうちに」犯罪を犯す、
確信犯も続出しているのが現実だ。
ちゃんと更正できる人は、
少年法に守られていなくても、
成人であっても更正できる。
少なくとも更正しようと努力する。
だが、元々更正などできないし、
する気もない少年を、
少年法で過剰に守って世に出せば、
また被害者を増やしてしまうだけだ。
2019年9月に茨城で起きた、
家族4人殺傷事件を思い出して欲しい。
つい先月、逮捕された26才の岡庭容疑者は、
高校生の時に猫の生首を学校に持ち込み退学し、
その後2週間の間隔を空けて、
埼玉と千葉で、少女2人に切りつけた、
連続通り魔事件を起こして逮捕されている。
同時16才、ガッツリ少年法に守られていた訳だ。
その上で医療少年院に送られたが、
出てきたら詳細に下見をし、
用意周到に準備をして、
30キロ離れた茨城まで遠征して、
見ず知らずの家庭を襲い、
夫婦を殺害、子供2人に重傷を負わせた。
16才なら今回の少年法改正でも、
同じ様に守られる対象にはなってしまう。
だが、彼を安易に社会に戻した結果、
更なる被害者を生んでしまった事も間違いない。
立川の事件でも、
少年だから、という理由で、
安易に甘い刑で社会に戻したら、
いずれもっとエスカレートした事件を起こし兼ねない。
人を殺してみたかった、なんていう、
精神病質だとしか思えない理由で、
簡単に殺せる人間は、更正など無理だ。
ましてや少年法で守る必要も無いし、
外に出してはいけない。
少年法で実名報道をしない事は、
それと知らない周辺の人を危険に曝しているとも言える。
これは私見だが、
少年法で守るのは15才迄でいいんじゃないか、と思っている。
義務教育である中学迄は、
社会全体で見守り教育していくべきだし、
必要だと思う。
だが、高校生になれば、
行動範囲も広がるし、できることも増える。
と同時に、自分のやった事は自分で責任を取る、という教育を、
もっと徹底すべきではないだろうか。
まあ政治家といい官僚といい、
大人が責任を取らない時代だからね。
若者にそれを求めるのは酷だ、という人もいるかもしれない。
だけど、本来、自分のやった事の責任は、
本人に取らせるべきだ。
大人であっても、少年であっても。