昨年12月に参加した研修会からの流れで、
区の広報で在宅医療について特集をするので、
同じグループで話したコーディネーターの方から依頼があったそうだ。

で、8月上旬に自宅訪問と役所に出向いてのインタビュー、
後日、理学療法士さんが自宅でリハビリをして下さっている様子を撮影した。

介護保険を使うとなると、
デイサービスや介護ヘルパーが一般的だが、
訪問看護師や訪問リハビリを利用している人はどれくらいいるのだろう?

家族が同居していれば、
そういうものを上手く使うことで、
家族の負担を減らして自宅介護することは可能だ。

家族の負担が増えた時、
施設や療養型病院に入れてしまう方が話は早い。
だが、独居老人の場合はまあ仕方ないとしても、
それなりに費用もかかるし、
施設ですぐ友達が作れて、
色んなイベントに積極的に参加できる人はいいのだが、
うちの義母のように選民意識が強いと、
人と関わらずに部屋に籠ってしまうのは、
容易に予想がつく。

そうなると、一気に認知症が進む可能性が高い。

家にいて環境が変わらず、
その上で、刺激や変化を与えることができれば、
割と元気に暮らすことができる。

義母の場合は長年の糖尿病による合併症で、
神経麻痺があり、
排泄の方は全然駄目なので要介護度4なのだが、
コミュニケーションはちゃんと取れるし、
足が悪いので長時間は無理だが、
排泄の後、風呂場で洗う間位は立っていられる。

これができなくなれば、
確かに自宅介護は一気に難しくなると思う。
だから、訪問リハビリをして下さる理学療法士さんには本当に感謝している。

3時間のリハビリデイサービスも行っているが、
こちらの方はどちらかと言えば、
人と会って話したり、
車に乗って外出することに意味がある、と思っている。

やりたくないことはやらないし(笑)、
向こうも無理強いして辞められる方が困るだろうから、
そもそも余りがっつりリハビリさせてるとは思えないのだが、
それなりに通う意義はあると考えている。


今回の広報の記事で私が一番言いたかったのは、
一人で頑張らなくていいからね、
利用できるものはドンドン利用しようよ、という事。

去年の研修会に参加して、
子供世代の私なんぞは介護者としては若い方で、
老老介護の人が物凄く多いんだな、と思った。

その世代になると、諸々の情報も入手し難い。
ネット環境も微妙だろうし、
スマホを使いこなしている人も少ないだろう。
知っていれば使えるサービスも、
知らなければ使いようが無い。

なので、広報に掲載されることで、
困っている在宅介護をしている誰かの目に止まり、
相談してみよう、使ってみよう、と思うきっかけになれば、と。

とはいえ、みんな広報なんてちゃんと読んでるか!?と思っていたのだが(笑)。
掲載された日に義妹からLINEが来たが、
見つけたのは彼女の92才の父上だそうで、
今日、寺の行事に行った夫も、
何人もの人から、お母さん出たはりましたな~と声をかけて頂いたらしい。

お寺の行事に来られるのは大体高齢者が多いので(笑)
その世代が見て下さったのなら所期の目的は達成した、と言えそうだ。


介護は期間も長いし、
段々大変になっていくので、
次第に追い詰められがちだ。
だからこそ、楽しむ余裕と、
息抜きをする余裕を、忘れずにいたいと思う。
折角の制度、利用できるものは利用して、
少しでも負担を減らすことは、
決して悪いことではないのだから。