丸山議員のこの発言には流石に驚いた。

戦争の記憶が遠くなっているのは事実だろうが、
何とか伝えて行こうとする沢山の人がいて、
これだけ啓蒙活動が続いているのに、
35才には届かなかったのか。

東大出て経産省入って、
松下政経塾から28才で衆議院議員。
超がつくエリートだったはずの人物の、
国民の代表とは思えない発言、
しかも北方領土へのビザなし交流訪問団に参加しての発言だから、
酔った上での放言、で看過できない。

そもそも酔っていようがいまいが、
元々思ってもいない事が口にできる訳もなく、
つまりはこの人は、
北方領土の返還の為には力ずくで奪い返すしかない、と普段から思っているのだろう。

その発想そのものが、平和ボケ日本の、
1つの象徴と言えるかもしれない。

日本が戦争を放棄していればどこからも攻められない、というのも能天気だが、
ロシアから武力で奪い返せる、と思うのも、
逆方向の能天気でしかない。
力ずくで奪い返せば、また力ずくで再奪取されるだけ。
日露双方にどれだけの被害が出るか分からないし、
元島民の人達はそんな事を望んでもいないのに。

こういう人が衆議院議員をしているとなると、
憲法改正に反対する人の言い分も分かる気がする。
いや、勿論、現状に即していない条文は改正すべきだ、という考えは今も変わっていないが、
国民が継続的かつ慎重に見張り続けるべきだ、という思いは強くなった。

だが残念ながら日本人は飽きっぽいのか、
最初に何かが起きるときは大騒ぎするくせに、
一旦終わってしまうと追跡には殆んど関心を示さない。
身近な例で言うと、入試も就職もそう。
入ることがゴールになってしまい、
入ってからの事を考えない人が多い。

憲法改正も、今は議論百出だが、
一度改正されてしまえば、次の改正には最初ほどの議論も関心も無いのではないか。

だがむしろ「その後」の方が重要だと思うのだが。

話が逸れてしまった。

ともあれこの人、以前にも酒でトラブルを起こした事があるそうで、
その時は2度と飲酒はしません、と宣言したのに、
こうなってそこを突っ込まれると、
いや、選挙を経ているので、と言い訳したらしい。

選挙は免罪でも禊でもない。
むしろ、それでも期待して当選させてくれた有権者の為に、
一層襟を正して働くべきだろう。

こんな勘違い男は国民の代表に要らない。
即刻辞任して貰いたい。