京都在住の50代の男だったそうだが…

意図は何だったのか、何がしたかったのか、は、
これからの捜査を待つことになるが、
意味の分からないその行動以上に戦慄したのが、
余りにも杜撰なセキュリティー。
こうも易々と侵入されるなら、
何の為の警備員なのだ?

2001年の教育大附属池田小の事件以来、
セキュリティーが厳しくなった、という実感はある。
公立の小学校でも、通学時間以外は施錠されていて、
インターホンで確認してからでないと入れない。
警備員がいるような私立の学校だと、
保護者でも年組と名前を書かないと入れない。

だが、である。
業者を装えばフリーパスに近いことが、
今回露呈してしまった。
ましてや池田小と同じ国立大の附属、
しかも今は皇族、将来の天皇を預かっている、というのに、
お茶の水女子大附属の危機感の無さに愕然とする。

もしあの犯人が、宅間守のように、
持ち込んだ2本の包丁を振り回して、
生徒達に切りつけていたら!?
小学校1、2年が狙われたあの事件よりは、
生徒が大きくなっている分、
あそこまでの被害にはならなかったかもしれないが、
それでも全く警戒していない無防備な状態なのだから、
やはり怪我人や、悪くすると死人も出たかもしれない。

名札を校外でつけない、とか、
連絡網を作らない、とか
プライバシーの保護には気を使うようになったが、
それは誘拐防止には役に立っても、
こういう事案には効果がない。
侵入を防ぐ、そこにもっと心を配らなければ、
学舎の安全は保てない。

勿論、本物の工事業者や、納品に来た人間が、
突然豹変して牙を剥く、という事だってあり得るから、
完全な安全は無理だろうが、
少なくとも無関係な第三者は簡単に侵入できないように、
学校も警察も、考えて欲しいと思う。