昨日のお話。
息子の用事で横浜。
ちょっとあの場所へ足を伸ばす。
ドラマ『あすなろ白書』で、たもっちゃんの手の甲にフォークを突き立てたロケ地。
2階左側・奥から2番目あたりの赤い庇(ひさし)がある窓辺で営業時間前、朝陽が降り注ぐなか撮影しました。私が21才のとき。
『あすなろ白書』出演は、今の事務所に所属して間もない頃に取り組んだ仕事。
社長(現会長)と出向いた先で、第1話から最終話まで出演する話に決まりかけたとき、
「最後まで居なくていいから、強烈なインパクトを残して疾風の如く去っていくようにして欲しい」と社長がプロデューサーに言い放ったのでした。
物事を寝かせず、思い立ったら即行動の私には社長の言葉を理解するのは難しかった。
でも後に、この戦術は間違いじゃなかったって気づくことになるんですけどね、大分あとになって。
今でも撮影現場でスタッフさんから、
「あすなろ見てました。お母さんとふたり夢中になって。私は中学生で、フォークで刺すシーンは怖かったけどトキエちゃん可哀想って思って見てました」と声を掛けていただけます。
建物を前にして、あの日、懸命に役に向き合っていた自分の顔が思い浮かびました。