「VIRUS ウィルス:32」(2022年作品)感想 | 深層昭和帯

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グスタボ・エルナンデス監督によるアルゼンチン・ウルグアイのホラー映画。出演はパウラ・シルヴァ、ピラール・ガルシア・アヤーラ、ソフィア・ゴンザレス。

 

 

<あらすじ>

 

ウルグアイの首都モンテビデオで謎のウィルスが発生。勤務先のスポーツジムにいたイリスと娘のタタは、建物内で生き別れてしまう。途中、イリスはある生存者夫婦のルイスとミミに出会うが、身ごもった妻ミミが感染者であることを知る。

 

生まれる子どもは感染しているのか? タタの居場所はどこなのか? 狂暴化したゾンビたちに見つかったら即死という極限状態の中で、次々に難題に直面するイリス。そんな中、ゾンビが人を襲った後、32秒間動きが止まることに気づく。

 

イリスはタタを助けるために出産を手伝う。子供は無事に生まれたが、ミミはすでにゾンビ化しており、子供を食べようとする。ルイスは仕方なく妻を撃ち殺した。

 

タタがボイラー室にいると聞かされたイリスはすぐさま助けに向かうが、タタはボイラーの火に入れられて焼け死んでいた。自殺を考えたイリスだったが、まだ黒焦げの死体がタタだと確定したわけではない。わずかな希望にすがり、彼女は施設の中を探し回り、隠れていたタタを発見する。焼かれていたのは、ゾンビ化した別の少女だった。

 

ゾンビに追われながらも、母娘は海へと急ぐ。途中でルイスが子供を抱きかかえたまま死んでいるのを発見し、その子も連れて一緒に逃げた。しかし、街はすでにゾンビによって崩壊していた。

 

<雑感>

 

最近のゾンビは全力疾走系が流行りらしい。この作品のゾンビもかなりの勢いで走ってくる。ただ、人を襲うと32秒間動けなくなる。理由はよくわからないままだった。それを使ってサスペンスを盛り上げている。ゾンビの活動停止は、作劇上の理由だな。

 

作品の特徴はゾンビの出産シーンがあることと、子供が火葬されていること。これはタタが死んだとするミスリードなのだが、あとでタタから「同じくらいの年の女の子を父親が火にくべた」と語られることから、娘がゾンビ化する前に火葬したと判明する。

 

☆3.2。ゾンビ映画としてはレベルが高い。