「殴り込み一家」(1940年作品)感想 | 深層昭和帯

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ジョージ・マーシャル監督によるアメリカの西部劇映画。出演はランドルフ・スコット、ケイ・フランシス、ブライアン・ドンレヴィ。

 

 

<あらすじ>

 

ベンとボブのダルトン兄弟はいたって真面目に暮らす農家の兄弟だった。ところが土地開発業者に農地を狙われ、裁判になってしまった。彼らだけでなく、周辺の土地はすべて狙われており、次々に開発業者の音意義に置き換わっていた。

 

法廷闘争が得意な悪徳業者は、そうしたことに詳しくない兄弟を追い詰めていく。彼らの弁護は、幼馴染の弁護士トッド・ジャクソンが請け負った。ところが、ベンが誤って測量士を殺してしまう。さらに、世間知らずのダルトン兄弟は法廷で銃を使用。一転、尋ね者になってしまった。

 

兄弟は負われる身となり、強盗を繰り返して生き延びた。法律を信用していない兄弟は、銃しか信用しなかった。強盗はどんどん大規模化し、見つけ次第銃殺するよう呼び掛けられる始末だった。トッドはそれでも何とか彼らを助けようとするが、兄弟の弟・ボブの婚約者ジュリーと親しくなったことでボブの信用を失ってしまった。

 

トッドはさらに調査を進め、一連の土地取得に銀行が絡んでいることを突き止め、頭取に警告した。その直後、ボブを除いたダルトン一味の襲撃を受ける。ジュリーと別れたボブも合流して、保安官らとの壮絶な撃ち合いが始まった。悪徳銀行も、ダルトンも、みんな死んでしまう。

 

トッドとジュリーは、結婚することになった。

 

<雑感>

 

法治主義が徹底されていない時代の西部劇映画。悪い奴ほど法律を悪用して財を成し、真面目だが知識のない農民は搾取される一方。そこに都会で弁護士資格を取った幼馴染が戻ってくる。ダルトンらとトッドの比較は、田園と都市の比較であり、新旧の比較でもある。

 

駅馬車で土地を開墾して暴力で支配していた時代は終わり、列車で移動して法で支配する時代へと世の中は変わっていく。冒頭とラストのシーンで時代の移り変わりが説明されていた。

 

☆3.2。時代の変化に主題が置かれている。