「ノルマンディ上陸作戦」(1945年作品)感想 | 深層昭和帯

深層昭和帯

映画、ドラマ、アニメ、特撮など映像作品の感想を中心に書いています。

米軍によるアメリカのプロパガンダ映画。

 

 

<あらすじ>

 

1941年、ナチス・ドイツはフランスを侵略、ファシズムの拡大はとどまることを知らぬ勢いであった。連合軍はその危機を打破すべく、歴史上比肩するもののない大規模な作戦を計画する。それが兵員300万人を動員した史上最大の作戦「ノルマンディ上陸作戦」である。戦術の詳細な解説は、この作戦が如何に周到に計画されたものであったかを伺わせる貴重な映像である。

 

<雑感>

 

米軍の映画部が撮影した実際のノルマンディ上陸作戦の映像。映像自体は非常に貴重なものだ。

 

それは別にいいのだが、敵を「ファシズム」と規定しているのが、そもそもの間違いの始まりなのだろう。ファシズムなどあらゆる人間集団が陥るものに過ぎないし、ファシズムによって閉塞状況を打破することだってある。

 

ファシズムを形成できなかったからベトナムは南北に分断して、最後は共産主義に絡めとられてしまった。ミャンマーはファシズムによって結束を守ったが、それが少数民族を迫害した。国家の長い歴史の中で、それが必要になる時はあるのだ。

 

☆0.0。思想的な失敗を訂正できないまま、アメリカをのさばらせた罪は大きいな。