「二通の匿名の手紙」(1945年作品)感想 | 深層昭和帯

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映画、ドラマ、アニメ、特撮など映像作品の感想を中心に書いています。

マリオ・カメリーニ監督によるイタリアのドラマ映画。出演はクララ・カラマーイ、アンドレア・ケッキ、オテロ・トーソ。

 

 

<あらすじ>

 

第二次世界大戦のロシア戦線で数年を過ごした後、イタリア軍兵士ブルーノが帰国する。しかし、彼は匿名の手紙を受け取り、彼の不在中に婚約者のジーナが友人で印刷所の同僚であるトゥリオと恋愛関係になり始めたことを知る。

 

トゥリオはナチスと組んで印刷所の経営を上向きしていた。ナチスからの注文はひっきりなしに入り、彼はジーナと結婚するつもりでいた。一方のジーナは、ナチスを嫌い、レジスタンスに身を投じていた。彼女はトゥリオの変質に心を痛め、ブルーノを懐かしがった。

 

手紙を書いたのは、トゥリオ自身だった。ジーナは、恋人の下心について疑問を抱いた。ブルーノはレジスタンスに参加。ナチス軍の配置を知るため、ジーナに情報提供を求めるが、ジーナは印刷所を辞めてしまう。

 

そのとき、ブルーノが敵に捕まった。身代金を要求する手紙が届き、その内容から書いたのがトゥリオだとジーナは理解した。そして彼女は、トゥリオを銃殺する。ジーナは刑務所に入れられ、戦争が終わっても釈放されていなかったが、ブルーノは彼女を待ち続けた。

 

<雑感>

 

イタリアは戦後にこうしたレジスタンスものの映画を多く作って、ナチスとの関係をごまかそうとしたんだな。実際それほど長い期間ではないし、ムッソリーニはあのザマだし、レジスタンスも頑張ったのだろうが、多分に話が盛られている気がするのはオレだけだろうか?

 

☆3.0。映画公開当時はかなり生々しい話だったに違いない。