「運命の再会 L'impasse」(2022年作品)感想 | 深層昭和帯

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映画、ドラマ、アニメ、特撮など映像作品の感想を中心に書いています。

デルフィーヌ・ルモワンヌ監督によるフランスのサスペンス映画。出演はグウェンドリン・ハモン、ティエリー・ヌーヴィッチ、ステファン・ゲラン=ティリエ。

 

 

<あらすじ>

 

仕事熱心なエステルは、息子や夫と不仲になってしまい、離婚を切り出されていた。そこに幼馴染のトーマスが自殺未遂を起こして彼女の病院に入院してきた。トーマスは、エステルとそりが合わないライバル医師と喧嘩になり、殺害してしまう。トーマスは咄嗟にエステルを連れて病院から逃げた。

 

エステルの夫のデイビットと親友のアガテは、トーマスがどんな人物なのか調べた。トーマスの父親はマフィアと関係があって殺されていた。母親を嫌っていた息子も、母親が危ない男に連れ去られたと知り捜索に協力した。トーマスは母親に何かを吹き込まれ操られているようだった。母親は息子のノートを病院から持ち出していることがわかった。

 

トーマスはエステルをプロヴァンスに連れ出していた。デイビットとアガテは、トーマスの実家に侵入してノートを発見する。そこには、彼の父親の記録があった。トーマスの父親は、子守のリサとともに妻から逃れようとして、殺されていた。彼女の目的は夫の金だった。マフィアが金を盗んだように見せかけていた。

 

ホテルを経営する友人宅に宿泊していたエステルだったが、トーマスが彼女の携帯を盗んだのを目撃したブロガーの男に金銭を要求されて殺害。さらに別の場所へ逃亡する。トーマスは妻を殺害していていた。危ない母親と危ない息子が、エステルに絡んでいることから、家族には緊張が走る。アガテはトーマスの母親と面会して警告するが、追い返されてしまった。

 

トーマスの母親は催眠治療の専門家で、記憶に介入することができた。彼女がエステルを危険視していたのは、彼女が脳の専門家で、母親がトーマスに何をしたのか明らかにできるからであった。トーマスの父親は、妻を嫌って子守と逃げようとした。それを妻が殺した。この事実を息子の記憶を改変することでマフィアの仕業に置き換えたのだった。

 

トーマスの母にはさらに彼女を操る存在がいた。その男は、トーマスとその家族の資産を狙っていた。そしてトーマスとエステルを追いかけ、母子に薬を使い、エステルと駆けつけた彼女の夫を殺そうとした。しかし、夫が男を撃退して、彼は警察に捕まった。

 

エステルは家族の元へと戻った。

 

<雑感>

 

記憶の改竄ものなのだが、その内容がそれほど面白くなく、全体の印象を地味にしている。トーマスの父親は妻を怖れて逃げ、トーマスもそれに従っていたのに、母親はトーマスは父親に従っていないと思い込ませ、手元に残すことに成功した。

 

☆3.0。イマイチではあるが、2時間ドラマとしては十分な面白さ。