「不幸な街角」(1948年作品)感想 | 深層昭和帯

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映画、ドラマ、アニメ、特撮など映像作品の感想を中心に書いています。

マリオ・カメリーニ監督によるイタリアのコメディ映画。出演はアンナ・マニャーニ、マッシモ・ジロッティ、チェッコ・リッソーネ 。

 

 

<あらすじ>

 

失業中のパオロ・ジロッティは、妻リンダと口論になり、金のために友人エミリオがガレージに保管していた彼の主人の車を盗んだ。パオロは妻に相談せずに車を売ろうとするが、妻は夫がオープンカーに乗っているのを見て、浮気を疑った。そして子供を連れて夫の後をつけていった。

 

衆人環視の中で夫婦喧嘩をしていると警官がやってきた。パオロは仕方なく妻と子供を盗難車に乗せてドライブに出る。何とか車を売りさばこうとするが、そのたびに妻が邪魔をして売却できない。妻があちこちで騒ぎ立て、あまりに目立つために、ついに警察に自動車泥棒であることがバレてしまった。

 

妻もようやく夫が車を盗んだことに気づき、何とかしようと頭を悩ませる。結局自首を勧めることになった妻は、夫が刑務所に入る前の思い出作りにと、遊園地で遊ぶことに。そこでパオロは最後の商談のために妻と子供を置いて取引先に向かうが、盗難車を売れば大変なことになると説教されて、車を元のガレージに返した。

 

妻は、夫の罪を警察に訴え出た。警察は盗まれたガレージにやってきて、そこでパオロと対峙する。エミリオは友人が車を盗んだことにショックを受けていたが、彼が反省しており、失業中で苦しんでいることを知っていたので、何事も起こっていないと警察にウソをついた。

 

パオロと妻は、エミリオに感謝する。エミリオは、もうこんなことはするなと彼を励ました。

 

<雑感>

 

「自転車泥棒」と同年の作品だそうだ。イタリアで失業が問題になっていた時期なのか、こうした人情噺が盛んに作られたころだ。ただこの作品はコメディ色が強く、リンダ役のアンナ・マニャーニは、このブログの感想記事にも度々名前が出てくるコメディエンヌだ。

 

とにかくやかましい。ひたすらやかましい。かしまし娘よりうるさい。

 

☆3.2。今月はイタリア映画の古い作品が大量に追加されていて、月末までに全部見られるが微妙になっている。