「失楽園」(1997年作品)感想 | 深層昭和帯

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映画、ドラマ、アニメ、特撮など映像作品の感想を中心に書いています。

森田芳光監督による日本の恋愛映画。出演は役所広司、黒木瞳、星野知子。

 

 

<あらすじ>

 

編集者の久木祥一郎は仕事熱心な男であったが、編集の仕事を外されてやる気を失ってしまった。そんなときに出会ったのが、書道の講師だった松原凛子だった。互いに家族を持つ身でありながら、不倫関係になってしまう。半同棲生活になってしまうふたり。

 

ふたりは、それぞれの家庭を崩壊させてしまう。離婚したふたりは、やがて心中を夢見るようになる。

 

雪が深く積もる温泉旅館にやってきたふたりは、互いに毒入りのワインを飲んで、裸で抱き合ったまま死んでしまう。

 

<雑感>

 

渡辺淳一の大ベストセラーの映画化作品。当時まだ出版社で編集の仕事をしていたので「どこのどいつの話だよ」なんて噂していたら、モデルは文藝春秋の花田紀凱だった。意外だったので噂が本当なのかどうか調べてない。花田紀凱は憧れの人物であった。

 

「愛」という名の性欲のために家庭を破壊されたらたまったものではないだろうが、これは当時の軽口の類になるけれども、「黒木瞳と肉体関係になって別れる自信はない」が大半の男の意見だった。みんな正直だなー。

 

女性も、役所広司に口説かれたらさすがに舞い上がってちょっと考えるだろう。その最初のところで大谷翔平になって我慢できなければ終わりだ。

 

当時は、不倫の肉体関係のことばかり話題になったものだが、その前に、バリバリ編集で仕事していた中年が、配置転換で調査室に追いやられるところこそが肝心で、そうれはねぇ、ショックが大きいのだよ。頭がおかしくなってもしょうがないよ。

 

野球選手やサッカー選手の不倫で鬼の首を取ったように騒ぐ連中がいるが、それを記事にしている雑誌記者の方がはるかにろくでもない人間だからな。雑誌記者なんて実態を知っていれば誰一人信用できないってわかるぞ。

 

☆5.0。黒木瞳って綺麗だったよなー。