「スザン・レノックス」(1931年作品)感想 | 深層昭和帯

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ロバート・Z・レナード監督によるアメリカの恋愛映画。出演はグレタ・ガルボ、クラーク・ゲーブル、ジーン・ハーショルト。

 

 

<あらすじ>

 

農場生活に疲れたヘルガは、意に添わぬ結婚を強いられそうになり、叔父の家を抜け出して山小屋に身を隠した。そこで知り合ったスペンサーと恋仲になったものの、外出中に叔父に発見されて再び逃げなければならなかった。

 

彼女は、売春婦へと身を落とし、あらゆる男の妾になり、スザン・レノックスと呼ばれるようになった。彼女の美しさに惹かれた権力者は多く、スペンサーは呆れ果てて去っていった。

 

すっかり権力者になったヘルガは、愛人たちを使ってスペンサーから職を奪い、侮辱した。酒に身を持ち崩したスペンサーを見て後悔の念に駆られたヘルガは、彼を折って島に渡り、喧嘩で怪我を負った彼を介抱するのだった。

 

<雑感>

 

グレタ・ガルボが20代のころの貴重な作品。個人的には晩年の気品ある美しさの方が好きだが、若いころはどちらかというと数多い美人女優のひとりだったようだ。それでもけだるげな感じがやはりグレタ・ガルボである。

 

意に添わぬ結婚から逃げてきたのに、愛を忘れ、金と権力に身を委ねてしまったプロの妾のような女性が、もう一度愛した男性とやり直そうとするが、下手には出ず、互いに愛し合うのだと念を押すかのようなラストのやり取りが気に入った。

 

☆4.2。最近こういう古い映画はあまり追加されなくなった。