M・ナイト・シャマラン監督によるアメリカのSF映画。出演はブルース・ウィリス、サミュエル・L・ジャクソン、ロビン・ライト・ペン。
＜あらすじ＞
デヴィッドの乗る列車が事故を起こし、彼は唯一の生存者となった。彼はかすり傷ひとつ負わなかったので、妻との別居を控え、転職活動をせねばならなかった。そんな彼に、画廊リミテッド・エディションから手紙が届く。気になった彼は訪ねてみることにした。
画廊を経営するイライジャは、先天的な病気で骨が脆かった。画廊はヒーロー漫画の原画などを扱っている。イライジャは、自分のような弱い人間がいるのだから、逆に何があっても死なないヒーローのような人間がいると信じており、列車事故の生存者デヴィッドがそのヒーローだと確信していたのだ。
だが、デヴィッドはしがない警備員で、離婚問題を抱えた中年男であったため、呆れてその場を立ち去る。デヴィッドは妻と復縁できるかもしれないチャンスに恵まれたが、まだ自分のことを信じられないでいた。イライジャだけが、デヴィッドの可能性を信じていた。
イライジャの影響を受けたのは、父親を不死身のヒーローだと信じている息子のジョセフだった。デヴィッドはもう付きまとわないでくれとイライジャに頼むが、イライジャはデヴィッドの過去を詳しく調べ、彼が怪我でアメフトを諦めたのは、アメフト嫌いの妻と結婚するためで、デヴィッドが溺れたことがあるのは、水が弱点だからだと話した。
それらに心当たりのあったデヴィッドは、イライジャにヒーローになることを約束する。そして悪事を見抜く力で子供たちを助け出し、謎のヒーローとして騒がれる。ジョセフは父親がやはりヒーローだったと嬉し泣きをした。
デヴィッドはイライジャと握手をした。するとデヴィッドには、イライジャがやってきた悪事が見えてしまった。イライジャは、ヒーローを探し出すために、生存者ゼロの大惨事をいくつも計画して実行してきたのだった。デヴィッドが巻き込まれた事故も、イライジャの仕業だった。
イライジャは、自分が悪役であることに気づき、観念する。彼はデヴィッドによって数々のテロ行為につい告発された。
＜雑感＞
2000年頃、ものすごく忙しく、生活も大きく変化したことから映画はほとんど見ていなかったはずだが、この作品はどこかの映画館で鑑賞した。東京だったか名古屋だったかは覚えていない。時間のあるときにさっと劇場に入り、さっと出てきてしまったのだろう。
「シックスセンス」で脚光を浴びたM・ナイト・シャマラン監督作品なのだが、イマイチ冴えない内容だ。映像もいいし、内容もそれほど悪くないし、どんでん返しもあるのに、なぜか心に響かない。ひとえにデヴィッドに魅力がなさすぎるのがいけないと見たが、他の人はどう感じているのだろう？ こういうのは評価に困る。
音楽がヒーロー映画然としているのに、デヴィッドはヒーローらしいことをしない。何か釈然としない時間だけが過ぎる。でも、面白くないかと問われたらそんなことない。何かが噛み合っていないのだ。
☆3.6。映像が素晴らしい。音楽も単体で聴けば悪くない。せっかくブルース・ウィリスを使ったのだから、コミカルな演出を加えても良かったかもしれない。
