「ぼくらの」(2007年作品)第23・24話 最終回 感想 | 深層昭和帯

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映画、ドラマ、アニメ、特撮など映像作品の感想を中心に書いています。

原作:鬼頭莫宏、監督:森田宏幸、制作:GONZO。

 

 

第23話 雪景色

 

マチはウシロの「カナを助けたい」という願いを聞き、ある決意を固める。コエムシがカナをパイロットにしようとする中、マチは思いがけない行動に打って出る!!

 

第24話 物語

 

ウシロは最後のパイロットに名乗り出た。自分たち15人が始めた戦いを、自らの手で終わらせるために――。ようやく素直になれた彼の前に、最後の敵が出現する。敵ロボットの顔に点る光の数はわずかにひとつ。相手も自分の地球を守るために勝ち続けてきたのだ。この戦いの結末は果たして!?

 

<雑感>

 

小学生のカナちゃんが生き残って中学に入学するところで終わり。小学生を殺すようなことはしなくてよかった。犬と子供を殺すアニメは最低だからな。

 

総評としては、やはりそれほど評価はできない。鬱系ロボットアニメとデスゲーム系の悪いところを合わせたような作品だった。素敵な人、魅力的な人が死ぬと、人は驚いて、項垂れて、鬱になるだろう。だがこの作品は人間の魅力を描いていないのでそれがない。

 

ただ嫌味でウザい人間が死んでいくだけ。地球を守っている設定でも、彼ら自身に地球を守ろうとの動機が希薄なので、まるで感動しない。好きなキャラが死んでしまう衝撃がないのだ。そもそもの人の描き方が間違っている。

 

ロボットアニメとしても、どこのだれが何のために作ったロボットなのか大した説明もないまま終わってしまうので(一応エネルギーを奪うという目的だけは示されている)、ロボットで戦う目的が意味不明なままだ。エネルギーを奪うことが目的ならば、すべての世界からエネルギーを奪えばいい。戦ってエネルギーを消費させる意味がない。

 

デスゲームというのは、悪趣味な金持ちが、貧乏人の殺し合いを眺めて楽しむなどのゲームが開催されている動機がある。この作品は、そもそもなぜそれほど膨大なエネルギーを必要としているのか説得力のある説明がないままだ。すごく曖昧な理由で、意味不明な戦いに子供たちが巻き込まれて、感動しろと言われても無理だ。

 

すべてにおいて説得力がない。なぜ評判がいいのかさっぱりわからんよ。人間関係もギスギスしたまま。生き残った人間がいても爽快感がない。最後の戦いも「30時間戦い続けた」と劇中で説明するだけで、そんな激闘にはまるで見えない。設定だけあってもダメなのだ。描写しないと。