「リサと悪魔」(1973年作品)感想 | 深層昭和帯

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映画、ドラマ、アニメ、特撮など映像作品の感想を中心に書いています。

マリオ・バーヴァ監督によるイタリア・スペインのホラー映画。出演はテリー・サヴァラス、エルケ・ソマー、シルヴァ・コシナ。

 

 

<あらすじ>

 

イタリアの古都へ観光にやって来たリサは、古代悪魔の壁画を見ているうち迷子になってしまう。知らない男からなぜかエレナと呼ばれた彼女は、恐怖のあまり男を突き飛ばしてしまう。ひょんなことから車に乗せてもらった彼女は、古びた洋館にたどり着く。

 

車に乗っていた家族らしき人らと助けを求めたところ、屋敷から執事が出てくる。

 

その夜、盲目の主人とその息子アレハンドロ、壁画の悪魔に似た執事のいる屋敷に泊まることになる。彼女はそこでもエレナと呼ばれた。離れに案内された一行は、厳重に鎖で閉じ込められる。アレハンドロと愛し合うようになったリサだったが、昼間に突き飛ばして殺した男の亡霊に付きまとわれる。

 

さらに、一緒に宿泊した家族のうち運転手が殺される。恐怖から屋敷を出たいものの、運転手がおらず逃げることができないリサ。そして彼女は、この家は人形だらけで、昼間に突き飛ばしたこの家の主人の夫も人形だったことを知る。

 

アレハンドロを味方につけたリサは、彼の手引きで屋敷を出ようとする。ところがアレハンドロはエレナの白骨死体が寝かされているベッドの彼女を連れ出し、薬を使って眠らせると、彼女をいたわるように愛撫し始めた。

 

この家の主人は、若いエレナと愛し合い、妻と子供を捨てて駆け落ちしようとしていた。自分もエレナを愛していたアレハンドロと、夫の不実が許せない妻は、示し合わせてふたりを殺した。そのときからこの家には死の臭いが付きまとい、ふたりを苦しめていたのだ。

 

運転手を殺したのはアレハンドロだった。母はそれを知りながら息子を庇った。だが、息子は自由になりたかった。家に縛ろうとする母を、アレハンドロは殺した。肉親を殺したことでおかしくなったアレハンドロは、人形作りに勤しむ執事に殺された。

 

翌朝、リサが目を覚ますと屋敷は荒れ果て、廃墟のようになっていた。物語の登場人物はすべて人形となって転がっている。生きていることに安堵したリサは、タクシーを拾って空港まで行くと、飛行機に飛び乗った。だがそのときすでに、彼女も人形にされていたのだった。

 

<雑感>

 

人形が出てきたところで「最後にリサも人形にさせられるな」ってわかっちゃうんだよね。これはダメでしたなぁ。

 

☆2.5。もうちょっと頑張ろうよ。