「カンバセーション 残された時間」(2009年作品)感想 | 深層昭和帯

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映画、ドラマ、アニメ、特撮など映像作品の感想を中心に書いています。

ヴィクター・ヌネッツ監督によるアメリカのドラマ映画。出演はクノ・ベッカー、ルーベン・ブラデス、ミゲル・サンドヴァル。

 

 

<あらすじ>

 

余命わずかな父との限られた時間。酒と麻薬と暴力の生活に、詩人の男は次第に言葉を失っていく。末期がんの父と残された時間を過ごそうと、故郷に戻ってきた詩人の男。

 

疎遠になっていた家族との関係を修復しようとするも、思ったほど好転しない。しかも麻薬売人で地元の有力者が経営するバーを手伝ううち、男は酒、麻薬、暴力から詩人としての言葉、恋人すらを失い欠けていた。

 

<雑感>

 

死にかけた父親とそれに寄り添う息子の内省的な話。詩人がどうのこうのというのはそれほど活かされていなかった。理知的な母親に似たとずっと思いこんでいた男が、父親の最後に寄り添って、やはり自分は父親に似ているのだと気づく作品だった。

 

個人的に刺さるところもあったかな。オレも、自分はずっと母親に似て、母親の影響を強く受けてきたと思い込んでいたが、やはり父の子なのだと思い知らされることがあった。その発見は、自分にとってはそれほど好ましいものではなかったが、受け入れるしかない運命のようなものだ。

 

☆3.0。映画としては物足らない部分もある。見る人によって評価が大きく変わりそうな映画だった。