「ザ・イニシエイツ カスバの秘密を知る者」(2023年作品)感想 | 深層昭和帯

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映画、ドラマ、アニメ、特撮など映像作品の感想を中心に書いています。

J・フェリペ・オロスコ監督によるコロンビアのドラマ映画。出演はアンドレス・パラ、アリア・ハラ、ホルヘ・カオ。

 



<あらすじ>

酸性雨が降り注ぎ、世界は水不足に陥っていた。

女性地下格闘家レディの友人でトランス女性の男モニカ・ペレアが何者かに殺害された。落ちぶれたジャーナリストのフランク・モリーナは、友人だったレディに話を聞くと、モニカの遺体が遺体安置所からなくなっているという。だがそもそも運び込まれていないのだった。

モニカは移住者の受け入れを行っていた。市内に空き家が多いことに目を付けたフランクは、それらを丁寧に調べていく。するとそこから記号らしきものが浮かんできた。所有者不明になった廃工場でモニカのネックレスを見つけたフランクは、鋳物用の炉で死体を焼却する場面を目撃して男に追われる。

さらに調査を進めると、トーレスという謎の人物名義で複数の建物が買われていた。その中心には教会がある。そこは蛇の巣と呼ばれ、良質な水源が隠されていたのだ。水を狙っているのは知事。その知事の息子とレディが付き合っていた。知事は病気を患っており、綺麗な水を求めていた。それで再開発名義で法案を通し、蛇の巣の水源を得ようとしていた。

フランクは直接知事に掛け合うが、知事は100万人の命よりも自分は1日でも長くいきたいと豪語してフランクを誘拐させた。証拠となるレコーダーは奪われ、電気炉で焼かれそうになるもギリギリのところで助かり、さらにレディも知事の息子を殺してレコーダーを奪い返した。

フランクはこれを機にジャーナリストとして復帰。知事は逮捕され、恋人を殺したレディは戦い続け、水資源は守られた。

<雑感>

コロンビアの映画らしいのだが、悪ふざけしかできない邦画などよりよほど重厚で見応えがあった。レディを女子格闘家みたいに書いたが、お国柄らしくプロレスラーである。知事のプランは、市内(水資源のある教会の周囲)を移民の住居にすることで再開発地域に指定し、教会を移転させて水を奪うことのようだ。彼は皮膚病なのだ。

☆4.0。アマゾンオリジナルなので、ポリコレ配慮でモニカがトランスになっている。