「攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG」(2004年作品)第25・26話・最終回 感想 | 深層昭和帯

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映画、ドラマ、アニメ、特撮など映像作品の感想を中心に書いています。

監督:神山健治、原作:士郎正宗、制作:Production I.G。



第25話 楽園の向こうへ THIS SIDE OF JUSTICE

持ち込んだプルトニウムとクゼの身柄を一緒に引き渡す公安9課の作戦に先行する形で、合田はイージス艦によるミサイル攻撃を開始。クゼを説得した素子だったがこの攻撃により閉じ込められてしまう。軟禁されていた荒巻は同じく囚われていた茅葺総理を助け出し、核攻撃を中止するよう米帝と連絡を取らせた。クゼは難民の意識をネット内に移行させて肉体を捨てさせる彼の革命を実行しようとした。脚が挟まり動けない素子は、諦めたようにクゼに付き合おうとした。しかし、バトーはまだ諦めていなかった。プルトニウムはレンジャーに引き渡された。

第26話 憂国への帰還 ENDLESS∞GIG

タチコマは、素子から難民たちの意識をゴーストごと避難させるよう指示を受けた。しかしそれが間に合わないと分かった彼らは命令を無視して、自らの人工知能が搭載された衛星を核ミサイルの弾幕に使うことにした。米帝の潜水艦から発射された核ミサイルは、自爆した衛星の破片にぶつかって空中で爆発した。タチコマは機能を停止した。官房長官と対決することに決めた茅葺は、空軍による米帝潜水艦への威嚇射撃を命じ、メッセージを受け取った米帝潜水艦は引き上げていった。合田は出島から戻ったバトーに射殺され、官房長官は荒巻に身柄を拘束された。日米安保復活派は内閣から一掃され、日本は独自外交路線に舵を切った。しかし、クゼは証拠隠滅のために殺害された。

<雑感>

後半4話はほぼ劇場版みたいなすさまじい内容だった。押井守の演出ならもっと良かったのにな。あいつ、なかなか仕事しないからな。

前半は1期と比較して焦点がぼやけているような気もしたが、中盤以降、個別の11人が自決してクゼだけが生き残り、合田の個人的な欲望と官房長官の政治的思惑を阻止する流れになってから俄然面白くなった。もっと三島由紀夫的でも良かったとは思ったが、個別の11人のところはそれで面白くなっても、クゼの話には三島より素子との関係の方が効いていた。

タチコマは1期も2期も最高だった。ウチコマってのはよくわからん。