「涼宮ハルヒの憂鬱」(2006年春、2009年春作品)第9話~11話 感想 | 深層昭和帯

深層昭和帯

映画、ドラマ、アニメ、特撮など映像作品の感想を中心に書いています。

監督:石原立也、武本康弘。キャラクターデザイン:池田晶子。



第9話 ミステリックサイン

涼宮ハルヒが七夕をやろうと言い出した。短冊に願い事を書いてベガとアルタイルに向けて飾ったはいいがハルヒは何を思ったのか先に帰ってしまった。残ったキョンと朝比奈みくるは彼女のたっての願いで3年前に同行することになった。キョンはその頼みの意外さに驚き、長門有希から手渡された短冊に書かれたメモを読むことなくポケットにしまった。

3年前にやってきたキョンは、中学1年のハルヒと出会い、学校の校庭に宇宙人宛のメッセージを書かされた。未来へ戻れなくなったキョンとみくるは長門を頼り、3年後の未来まで時間凍結によって送り込まれた。こうしてハルヒの存在にキョンが深く関与していることが明らかになった。

第10話 孤島症候群(前編)

SOS団で合宿を行うことになった。古泉の紹介で彼らは南の島へとやってきた。案の定嵐によって足止めされた彼らは、殺人事件に遭遇した。

第11話 孤島症候群(後編)

事件は、涼宮ハルヒが望んだことを現実化できる能力を持っていると知っている古泉たちが仕組んだ狂言殺人だった。涼宮ハルヒはこの事件を明快に推理したが、キョンは事件の冒頭から怪しんでいた。なぜなら彼は涼宮ハルヒが殺人事件など望むわけがないと知っていたからであった。

【雑感】

いろんな影響が強すぎる。「孤島症候群」はアガサ・クリスティーというより、押井守が「うる星やつら」のオリジナル回でやったクリスティーのパロディに影響されたのだろう。実に漫画的な話だ。

押井守が監督していたころの「そして誰もいなくなったっちゃ!?」「恐怖! トロロが攻めてくる!!」「みじめ! 愛とさすらいの母!?」「スクランブル! ラムを奪回せよ!!」「死闘! あたるVS面堂軍団!!」などは傑作なんだよなぁ。そういうものを観て育った世代が作者だってことはわかる。

逆に言うと、元ネタを知っているので目新しさを感じなくて物足らない。こういうのは全ラノベに共通した感覚だ。なろうになるともはや作品だという感じがしない。