「電脳コイル」(2007年作品)第18話 感想 | 深層昭和帯

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キラバグをすべて収集したイサコは異世界への扉を開ける状態にあった。



しかしサッチーを使った玉子の妨害は激しく、サッチーを制御するアクセスコードを提供するというハラケンの提案を受け入れるしかなかった。イサコはこれによってサッチーを内部から破壊することが出来たが、約束の場所にハラケンはいなかった。彼はすでに異世界に侵入しようとしていた。

黒く大きなカギ穴のような影の中に入ったハラケンは、交差点に多くの揺らめく影があるのを見た。そのひとりはハラケンにはカンナに見えた。カンナはハラケンに手招きをした。

ハラケンのことが心配になったヤサコは、ずっと彼を探し回っていた。ヤサコは異世界への扉が見える場所へ急いだ。彼女がハラケンを探し当てたとき、扉は消滅しようとしていた。ハラケンは実体と電脳の身体の間の位相がズレていた。黒い扉は消え去り、交通機関の装置は故障してしまった。

ヤサコはハラケンを慰めようとしたが、ハラケンのカンナに対する贖罪の気持ちは強く、反発を招いただけだった。

カンナが死ぬ直前、ハラケンは彼女に辛く当たったことがあった。いつも自分を頼ってばかりいないでたまにはひとりでやってみろと言ったのだ。それでカンナは古い空間への通路を探し、イリーガルを追って交差点の中で事故に遭った。彼は自分がカンナの霊を慰める必要があると思った。

玉子はハラケンからメガネを取り上げた。

黒い影は消え去り、異世界への入口は消え去ったかに思えた。しかしまだ終わってはいなかった。イサコは兄の病室から猫目に連絡を入れた。暗号屋を仕切っていたのは猫目だった。彼はまた空間が開く可能性があるが、制御が効かない状態なのでどこで発生するかもわからず、しばらくは様子を見るしかないと伝えたが、イサコは納得しなかった。

ハラケンに嫌われてお落ち込むヤサコを見かねたフミエは、姉妹ふたりきりのヤサコの家で宿泊することにした。その夜は雨。ヤサコの家は深い霧に覆われ始めていた。ヤサコはハラケンの身体がズレていたことをフミエに話した。フミエは信じなかったが事実だった。

2階でデンスケが泣く声がした。フミエがメガネを掛けると、霧は家の中にまで侵入してきていた。ふたりは京子が寝ている寝室へ急いだ。そこはまるで夕焼けのように茜色に彩られていた。2段ベッドの脇には黒い鍵穴のような影が揺らめいていた。

その向こうには、ミチコさんに手を引かれた京子の姿があった。

という話。すごい。すごすぎる。おもしろすぎる。

ひとつわかったのは、イサコの兄が入院しているという4423の病室には誰もいない。扉が開いたときに気づいたのだが、そのあとイサコが電話を掛けている場面でわかった。あの部屋にはベッドはなく、椅子があるだけだ。イサコがカーテン越しに見ている兄の姿は、窓なのだ。

ということは、兄は死んでいるな。

死んだ兄がアキラのペットには記録されていたところに何かあるのか? とにかく実体としてはカンナと同じく4423も死んでしまっている。

問題は連れ去られた京子だ。早く続きが観たい。観たいが、明日まで待とう。1度連続しちゃうと一気に観てしまうからな。