「母をたずねて三千里」(1976年冬~秋作品)第21話~24話 感想 | 深層昭和帯

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映画、ドラマ、アニメ、特撮など映像作品の感想を中心に書いています。

監督:高畑勲、場面設定・レイアウト:宮崎駿、キャラクターデザイン:小田部羊一、美術:椋尾篁。



第21話「ラプラタ川は銀の川」

アルゼンチンに到着したと知らされながら、移民船はずっと川を遡上するばかりだった。いつまで経っても母の元へ行けないマルコは、母が死んだ夢を見る。焦りが募る小さなマルコを、大人たちは懸命になだめ、世話をするのだった。そしてついに上陸するときがやってきた。

第22話「かあさんのいる街」

アルゼンチンに到着したマルコは、通貨を両替すると船旅で一緒だった人々に別れを告げた。ところがすぐさま金をスリに奪われてしまった。頼りにしていた叔父は夜逃げでいなくなっていた。手紙の住所を訪ねても家族で農園に出かけてしまって留守だった。遠くへ仕事に出たと聞いたマルコは、バイヤブランカに違いないと汽車に乗ろうとした。ところが、お金がなくなっているのだった。

第23話「もうひとりのおかあさん」

盗まれたお金を取り戻そうと移民局に出かけたマルコ。そこで出会ったシスターが、アンナという名の行き倒れの女性を保護していると教えてくれた。母かと思い駆けつけるマルコ。だがそれは人違いだった。女性は死んだ。冨吉な気持ちになるマルコだったが、ボーアの町にジェノバからの移民が多く集まっていると聞いて出掛けてみることにした。

第24話「待っててくれたフィオリーナ」

移民局では何もわからなかった。お金も取り戻せずマルコは働き口を探し始めた。ボーアの町を訪ねたところ、ペッピーノ一座の噂を教えてもらい、マルコはすぐさま大通りに向かった。広場のベンチで眠りこけてしまったマルコだったが、アメデオを見つけたフィオリーナがマルコを見つけてくれた。久しぶりの再会に喜び合うペッピーノ一家とマルコ。マルコの話を聞いた彼らは、一緒にバイヤブランカの町に行くことを約束してくれた。バイヤブランカまでは、馬車で20日の旅程だった。

<雑感>

ついにアルゼンチン到着。両替した金をすぐにスられてしまうシーンは完全に記憶していた。ああいうシーンって強く印象に残るんだなって。小学3年生くらいに見たきりなのに。

その他の、もうひとりの行き倒れのアンナの話や、酒場の男たちとのやり取り、移民局での役人の冷たい態度、広場のそばの公園のベンチでフィオリーナと再会するシーン。どれも鮮明に記憶している。子供の記憶力って凄い。最近見た作品の方が記憶に残ってないな。

アルゼンチンに到着してからまた密度が濃くなっている。そういえば、バイヤブランカの名称もこの作品でしか知らないはずなのに、覚えているんだよなぁ。