「どろろと百鬼丸」(1969年作品)第17話(妖怪どんぶりばら)感想 | 深層昭和帯

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そろそろギャグ展開になってきた。



ある村に妖怪どんぶりばらという化け物が棲みついた。妖怪どんぶりばらが食べ物を要求するので村の子供たちはいつも水腹で空腹に喘いでいる。スイカを盗んだ縁で村の子供たちと仲良くなったどろろは自分がその妖怪を退治すると言い出した。

妖怪は長者の家にいた。煙で燻し出してみると妖怪はお面を被った長者だった。長者は妖怪が棲みついたとウソをついて食べ物を独り占めにしていたのだ。

どろろは村の子供たちと力を合わせて長者を懲らしめた。彼が貯えていた食べ物をみんなで分けて食べようとするとそこへ百鬼丸が現れ、食べ物に妖鬼が憑いているから喰うなという。怒ったどろろが抗議すると、百鬼丸はそれを証明してみせた。そこにあった食べ物はみんな気味の悪い爬虫類であった。

というところから、妖魔を使役して食い物を集めていたカメ退治まで。このカメが28体目で百鬼丸は本物の目玉を取り戻した。

この辺になるといかにも50年前のアニメって感じで、あまり面白くはない。12話までの手に汗握る展開とはまるで違う。

しかしこの単純な妖怪退治の話が、のちに永井豪の「ドロロンえん魔くん」に繋がっていく。味方に可愛い女性キャラを入れる辺り、永井豪がいまあの漫画などの基礎を作ったといっても過言ではない。

手塚や石ノ森はそんなキャラ配置はしていない。永井豪以降のことなのだ。