ロバート・クシコウスキ監督によるアメリカのアクション映画。出演はサム・エリオット、エイダン・ターナー、ラリー・ミラー。
<あらすじ>
カルヴィン・バールはアドルフ・ヒトラーを暗殺した男だった。だがその事実は隠匿され、彼はカナダへ渡って一市民としての人生を全うしつつあった。老いた彼は何をやるのも上手くいかない。ラジオではビッグフットがどうのこうのと流れている。彼の自宅にFBIがやってきた。
FBIのひとりの男はカルヴィンのことを知っていた。彼はカナダの森林地帯にビッグフットが出現し、しかも致死性インフルエンザに罹患している告げた。カルヴィンにはその抗体があるのだという。乗り気ではなかったが、核の使用も考えていると聞かされてしぶしぶ引き受けることにした。
弟に愛犬を預けると、ライフルを手に彼は森の中へ入っていった。初弾は命中。しかし傷を負っただけだった。さらに追いかけて山中に踏み入る。ビッグフットの遺体を火葬しようとした矢先のこと、ビッグフットは息を吹き返して逃げていった。さらに追いかけるカルヴィン。ついにとどめを刺し、彼もまた倒れた。
弟は兄の葬儀を行った。だがカルヴィンは生きていた。自宅に戻った彼は、自分の墓に埋められた箱を掘り出した。そこに何が入っているのかは誰も知らない。
<雑感>
冗談なのか本気なのかわからない作品。とりあえず脚本家の頭の中では、ヒトラーを殺すこともビッグフッドを殺すことも世界を救うことで同じことのようだ。出オチのような邦題に惹かれて鑑賞した作品だが、そんなに悪くはなかった。でもちょっと画面が暗いかな。
靴に挟まった小石と胸の奥の引っ掛かりが掛けてあって、最後のそれが取れるのだが、おそらくは、自分は人殺しをしたのか人類を救ったのか悩んでいた部分のことだろう。カルヴィンの悩みは、最愛の女性に振られた経験と、ヒトラー(本物。自殺したのは替え玉という設定)の暗殺。どちらもだろうけど、おそらくは暗殺についての悩みのことだ。
☆4.0。映像は暗すぎてそれほどでもないのだが、脚本は面白い。