「戦火の愚かなる英雄」(2013年作品)感想 | 深層昭和帯

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ボグダン・ドレイヤー監督によるルーマニア・ドイツ・ベルギー合作の戦争コメディ映画。出演はジェラール・ドパルデュー、ハーヴェイ・カイテル、ラウラ・モランテ。

 



<あらすじ>

第2次世界大戦のフランス人負傷兵セオドア・イプは、ルーマニアの寒村の人々に匿われ、神父のロアン宅に住まわせてもらっていた。ロアンのところにはアレックスという息子がおり、ドイツ兵のフリードリヒと仲良く遊んでいた。そのフリードリッヒが何者かに殺されてしまった。アレックスはそれを警察に知らせた。

事態を重く見た占領軍は、翌朝までに犯人を引き渡さない場合は村の有力者10人を殺害すると通告してきた。犯人を捜そうにも名乗り出るはずがなく、村人は相談の挙句イプを犯人として差し出す決定を下した。イプは世話になった村のために申し出を受けることにした。

村人たちは彼を英雄と称え続けることを約束した。条件も良く、イプの願いで村に土地も貰えることになった。喜ぶイプ。ワインも飲ませてもらい、彼はちょっと出てくると外出した。これがなかなか戻ってこない。イプに逃げられたと思った村人は焦り、ドイツ兵の様子を窺った。

すると彼らは静かに引き上げていく最中だった。ドイツの敗戦が決まったのだった。そこにイプが戻ってきて、英雄にもなれず土地も貰えないと泣き出し、自殺しようとした。

村人は彼を止めた。

<雑感>

これも日本版のポスターが完全な詐欺。ナチスの暴虐に村人が立ち向かうみたいな悲劇的映像にしてあるが、まったくのウソ。これはコメディです。

しかも世界マーケットを意識していて、ルーマニアが舞台でドイツ軍が占領しているのに全員英語で話している。

 

☆4.0。戦争を題材にしたコメディ映画、しかもジェラール・ドパルデューの芸達者ぶりに依存した作品なのに、まるで関係ないポスターを作るんだから呆れる。