「バクダッドの盗賊」(1940年作品)感想 | 深層昭和帯

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映画、ドラマ、アニメ、特撮など映像作品の感想を中心に書いています。

ルドウィッヒ・ベルガー、マイケル・パウエル監督による冒険活劇映画。出演はサブー、ジョン・ジャスティン、コンラート・ファイト。

 

 

<あらすじ>

バグダッドの王アーマッドは宰相ジャファルに騙され投獄された。獄中で盗賊のアブーと知り合ったアーマッドは、バスラへと逃げた。アーマッドはバスラの王女に一目惚れした。だがそれはジャファルも同じであった。ジャファルはアーマッドを盲目に、アブーを犬に変えた。

魔法は愛の力で解けた。ジャファルとアブーはバグダットへ向かうジャファルの船を追いかけた。するとジャファルは魔法で風を巻き起こし、ふたりの小舟を島へと流した。いったんバスラへ戻ったジャファルは、そこで王を殺した。

そのころ孤島に流されたアブーはアーマッドとはぐれ、小瓶に詰められた男と出会った。男の名はジーニー。願いを三つ叶えてやると言われて瓶を割って助けてやると、ジーニーは巨人になった。まずは食べ物を貰い、ふたつ目の願いとしてアーマッドの居所を聞くとそれは千里眼がないと無理だという。

ジーニーは千里眼のある寺院へと飛んでいき、アブーに千里眼の球を奪わせた。そこでアーマッドと再会したアブーだったが、千里眼の球の中に青い薔薇を口にしてすべてを忘れそうになっていた王女の姿を見つけて、いますぐ会いたいと願った。ジーニーはその願いを聞いてしまった。アーマッドはバグダッドの王女の元へ運ばれ捕まった。アブーは怒って千里眼の球を割った。

すると王国が出現して、アブーを英雄と崇めた。彼を4000年も待っていたのだという。英雄となったアブーは魔法の絨毯でバグダッドへ戻り、魔法の弓矢でジャファルの魔法の天馬を撃ち落とした。アーマッドはバスラの王女と結婚し、アブーを召し抱えようとしたが、アブーは自分が何になりたいのか捜すために魔法の絨毯で飛び去って行った。

<雑感>

冒険活劇映画としてそこそこ面白いが、ちょっとバタバタした作品だった。アーマッドが我儘すぎて、しかも自分では何もしていない。活躍するのはアブーだけ。そのアブーを大臣にしてやるとふんぞり返っている姿は情けなくなるくらいだった。

☆1.2。アブーが主人公ならそう描けばいいのに、白人の王子が有色人種のアブーをこき使って終わりとか酷いものだ。古い映画は基本的に褒めるタチだが、これは全然ダメだったな。