「ダゲール街の人々」(1976年作品)感想 | 深層昭和帯

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アニエス・ヴァルダ監督によるフランスのドキュメンタリー映画。

 



<あらすじ>

自身が50年以上居を構えていたパリ14区、モンパルナスの一角にあるダゲール通り。“銀板写真”を発明した19世紀の発明家の名を冠した通りには肉屋、香水屋…、様々な商店が立ち並ぶ。その下町の風景をこよなく愛したヴァルダが75年に完成させたドキュメンタリー作家としての代表作。人間に対する温かな眼差しと冷徹な観察眼を併せ持ったヴァルダの真骨頂。

<雑感>

70年代の、白人ばかり住んでいたころのフランスの風景を見ることができる。フランスにフランス人が住んでいるのが当たり前だったころの映像だ。イスラム教徒だらけになったいまとなっては貴重な映像である。

日本の女の子が憧れたのもこの時代のフランス。白人ばかりなので人々は寛容で、日本人が旅行をしてもスラム街に入り込まない限り安心だった。

人間は自分のテリトリーがあって、自分たちの文化伝統が守られている限り他者に対しては比較的寛容なものだ。寛容さが失われる原因は移民。テリトリーが壊され、文化伝統が破壊されていくのを目の当たりにして危機感が芽生え、排他的になるのだ。

☆4.0。世界が不寛容になった原因はすべてリベラルにある。あいつらアホすぎるから死んだ方がいい。