毎朝、本堂の仏様に挨拶をして始まる1日。
幼稚園は、仏教系であった。


あたりまえのように広がった風景は、目を閉じれば、すぐに浮かんでくる。



御本尊さまと毎朝美しく飾られるお花とお参りが終わると閉められるカーテンと。

暗くてよく見えないのに、そこは輝いていた。


園長先生が教えてくれた。


手を合わせた手のひらは、真ん中をふくらませましょう。そこは、のの様がいる場所ですよと。


のぞいてみても、なんにも見えなかったけど、とっても、気になった。


心で考えるんですよと教えられたとき、心って、どこにあるんだと悩んだ。


心臓のあたりかと、うすうす感じていたが、考えるのは、頭だというじゃないか…




幼稚園は、いま、更地になっているよと、友だちが知らせてくれた。



のの様は、どこに行かれたのだろう。



目を閉じれば、のの様はここにいて、手を合わせれば、手のひらのなかに、想いが、現れる。



いま、そんなふうに、わかった気になっているけど…




胸にやってくる痛みが…消えない。