しばらくするとPICUの先生が大量の同意書と一緒に来てくれました。
(厚さ1cm満たないくらいでしょうか…
)
『娘ちゃんを担当します○○です。今日は、いえ、ここまでお父さんもお母さんもよく頑張りましたね。』
『いえ…本当にありがとうございました…。。』
『かなり状態が良く、素早く手術が終えられたと執刀医から伺っています。手術時間が短い事は、体への負担が軽くなります。細胞の活性が著しく早い乳児と言うこともあって、離床も早いと思っていただければと思います。また、PICUはより症状の重い子達を優先しますので、最速で今日の夜から明日の朝頃に一般病棟に移る可能性もあります。移動になってしまう場合はお電話しますね。』
『ではPICUでの治療方針を説明させて頂きます。同意書にも書いてある事ですので、ご説明後に読んで頂いて、ご不明な点があれば仰ってください。』
このPICUでの治療方針(というか同意書の内容)は、
■鎮静剤・鎮痛剤の使用
■生物由来の接着剤の使用
■抗生物質の重要性
■完全看護と身体抑制の重要性
■より重傷の患者が現れた場合の移動
■学術論文のための情報提供の同意
などでした。
ひたすら内容を見ながら十数枚の同意書を書いていきました。
が…もはや無心だったように思います。
知識がないからこそ、拒否した時のデメリットがまず思い浮かばない。
薬液でのアレルギー反応や敗血症、感染症…その他症状でこれがでたらこれで対応します。効かなかったらこれでと、すでに細かに記載されている。
薬の効果や副作用についても書かれていましたが、分かるはずもなく…。
この薬剤での危険な副作用が出るのは何万分の1です。
なんて基本的には安全よ~と書かれていても、
当たれば1分の1
そもそもCCAMが3万分の1…とか数千分の1とか言われても、私からしたら1分の1。
無知であり無責任ですが、すがる思いもあって、全てにサインし続けました。
全てにサインを終えて、娘の手をさすりながら、溢れる涙が止まりませんでした。
温かい。
時折見せる青白い顔じゃない。
生きてる。
呼吸してる。
痛みでの呻き声はあるけれど、胸がちゃんと動いてる。
(腫瘍がとても大きかったので、右の胸は普段からあまり動きが少ない状態でした。)
嗚咽は出さなかったものの、ポロポロ泣く私に驚いた夫も、いつしかつられて泣いていました。
『終わったんだよね?もう娘はしんどくないよね?』
『うん。本当に強い子だよ。あっちゃんにそっくりだ(笑)』
『私ヘタレよ?(笑)』
『そう?投げ出さないし、しんどい方ばっかり選ぶでしょ?』
『そかな…?』
『何があってもこの子は産むんだって言いきったでしょ?きっと大丈夫だって(笑)』
『それは…うん。すごく会いたくて抱き締めたくて…何を捨ててでも守るって思ったから…。。あ…これ強いじゃなくて無鉄砲と言うんじゃ…。』
『あはは(笑)けどさ、どんなに辛くてもあっちゃんは決断を後悔しなかったでしょ。やっぱり強いよ。』
『そか…。ありがとう(笑)』
娘をぎゅっと抱き締めたい。
危険なのでしませんが…。
頑張り続けた娘の側にいたい。
しかしやはりPICU。
面会時間が決まっています。
しかも引き継ぎの時間が日中数回、各3時間ほどあり、その間はPICUへ居ることができません。
ギリギリまで娘の側で手をさすり、
この日は帰宅しました。
次回は、一般病棟に移動後のお話ができればと思います。
(やっぱりというか、朝一で押し出し移動となりました(笑))