先日、出勤前、何気なくNHKを見ていると(朝はテレビを見ないのですが)

何と広島呉市の知人「渡辺あき子」さんがクローズアップされていた。

しかも、「明日、東京でお会いしましょう」という電話を交わしたばかり・・・

その二週間前、

「今、広島の学生さんと3歳の時亡くなった父の戦地を歩いているところなの・・・沖縄というと貴方のことを思い出して・・・」

と沖縄現地から東京の私へ電話をいただいた矢先・・・

一言も、テレビが取材していることをいわなかった彼女・・・

私は、涙を流しながら画面に見入った。


後日、地元紙に投稿した記事が私に送られてきたので紹介したい。

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 広島経済大の徒歩での「沖縄戦跡巡礼の旅」に同行した。

出発の数日前に中国新聞で知って申し込んだのだ。

60人あまりの大学生と1日3個の栄養補助食品と水だけで3日間60キロを歩いた。

激戦地や慰霊碑を訪ね、元沖縄県知事や従軍看護学生だった人の証言を聞いて回った。

 3年前、沖縄で27歳で戦死した父の軍籍があることを知ったのも新聞記事であった。

その父の軍籍をもとに広島経済大の岡本貞雄教授や地元の研究者と、慰霊して下っている寺院の方々のおかげでほぼ最期を遂げた地点と状況を知り、長年の願いをやっと知ることができた。

 今回の沖縄の旅では、地元の人々の心の痛み、いつまでも戦死した御霊を弔ってくださる優しさ、平和を願う気持ちを肌で感じた。しかし、沖縄問題が今日まで何も解決していないことを強く感じた旅でもあった。

 参加した学生は、足に豆をつくり、空腹にも耐えながら戦争の悲惨さを追体験した。書物からは得ることのできない貴重な学習をしたように思う。

 道中、高齢の私をかばいながら明るくさわやかだった若者たち。心から感謝し、未来を託したい。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(あき子の漢字が私の技術では出てこないのでお許しあれ)

みんなに紹介したくて同窓会幹事会の沖縄食堂へお連れし、ごあいさつをしていただいた。


 渡辺さんは、広島市で教育委員会の指導主事や小学校の校長先生を務め、在職中、学校の実践を立派な本として出版している。

今は、体の不自由な方々と関ったり児童委員等もしている。

今回の上京は、何とお茶の免状「江戸千家」を取得するためであった。

日本の伝統文化を子どもたちに教えたいと長年の夢をかなえるのだそうだ。

気品ある美しい女性(ひと)である。

現職の頃、全国・道徳特別活動の研究会で知り合い、熱海から東京までの新幹線でご一緒し意気投合・・・10数年前である・・

以来、暮れには、必ず美味しい広島の生牡蠣が届く。


退職後、私が沖縄の仕事で那覇に滞在中、

「今朝の朝日新聞に貴方の料理が大きく掲載されているわよ。素敵なお嬢さんと写真入いりで・・」

と、朝一番に広島からお電話いただいたのも彼女だった。

呉市にお住まいの素敵な女性(ひと)・・・私の大切な友人です・・・