さて、鳥見はすっぱり諦めて(^_^;)甲斐善光寺にお参りしました。昇仙峡に来る時も、必ず立ち寄るお寺です。
さて、到着しました。立派な山門は寛政八年(1796年)に再建。国指定重要文化財です。
甲斐善光寺の歴史は川中島の合戦に始まります。長野の善光寺の消失を怖れた信玄公は諸仏寺宝をここに奉還したことに始まります。その後、武田氏が織田信長によって滅亡し、ご本尊は織田から豊臣、徳川と転々とし、1598年に信濃にお戻りになりました。現在のご本尊は信濃善光寺の前立本尊として1195年造立されたもので、7年ごとに御開帳されています。
山門をくぐると右側にお咳婆さんの石があります。私も喘息持ちなのでお参りしました。民話の中に、子どもたちの咳を治すというお婆さんの伝承があり、そのお婆さんが亡くなったところに石を立て咳を治してくれる守り神として大事に祀ったという話があります。こういう伝承が各地にあって、お咳婆さんの石は他にもあります。不思議なお話ですね。
参道を歩くと立派な金堂が・・・
こちらも国指定重要文化財です。信濃善光寺と同じようにお戒壇巡りもできます。そして今回は・・・
なんと秘仏「峯薬師」の特別公開がありました。お戒壇巡りと日本一の鳴龍、秘仏公開ということでこれはありがたい感じです。
中は撮影禁止なのでチラシより峯薬師像です。信玄公にも徳川家康公にもゆかりのある霊像。著しい破損の為収蔵所に安置されたままでしたが7年前修復が完成し、やまなし2013の記念事業として公開されることになりました。甲府市の指定文化財です。
そういえば、お寺には武田菱と三葉葵の紋があって、武田家との縁と同時に、徳川家との縁もありました。江戸時代には浄土宗甲州触頭を勤め徳川家位牌所ともなっていたそうです。そして浄土宗ですが金堂の中には弘法大師像もいらっしゃいます。
駐車場から境内に入る道には丸石道祖神。山梨にとても多い不思議な神様。単体の時もあればたくさんの丸石がまとまっているものもあります。古代の自然信仰の名残と言われてますね。
興味は付きないですが、こうした道祖神信仰も「迷信」「邪教」として廃仏毀釈の対象になりました。今は破壊された石仏を祀り直したり、少しずつ昔の信仰を大切にしようとする動きがあるのでうれしいことと思います。