鍵穴星雲は、ハッブル宇宙望遠鏡の写真を見て一度撮影してみたかった反射星雲です。さすがに手持ちの機器では難しいかなと思いましたが、チャレンジしてみました。
一つ目の写真はノーフィルター画像の超拡大です。鍵穴星雲の下にはハービッグ・ハロー天体HH1~3が順に並んでいます。NGC1999周辺は多数のHH天体に囲まれた美しい星域で長時間露出で撮影された例が多数あります。二つ目はノーフィルターとナローバンドで撮影し合成しましたが、露出不足(F値が暗い)でひどい出来(失敗作)でした。
※ハービッグ・ハロー天体(HH天体)とは新しく生まれた恒星に付随する星雲状の小領域で、若い星から放出されたガスが数百km/sの速度で周辺のガスや塵の雲と衝突して作られるものである。星形成領域の周縁部に見つかる拡がった星雲状の天体。
【NGC1999(鍵穴星雲)とHH1~3】
NGC 1999とは、オリオン座に存在する反射星雲で、中央付近に見える暗い部分はその形から「Cosmic Keyhole(宇宙の鍵穴)」と呼ばれています。元々ここは分子雲の充満する暗黒星雲と考えられていましたが、その後の研究により見た目通りの空洞であることが2010年に明らかになりました。
【NGC1999(鍵穴星雲)周辺(全景)】
【参考:ハッブル宇宙望遠鏡による鍵穴星雲】
【Finding Chart】
Date: 2025/11/15 0:39~
300sx12FR Stacked(No Filter)
300sx11FR Stacked(HO 6nm(HYO))
(Total Integration 1h55m)
Camera: ZWO ASI2600MCP
Telescope:Takahashi MT-160 w/MEYON Corrector 1000mm f6.3
Mount: ZWO AM5(autoguided by ASIAIR)
Edit: PIXINSIGHT
Shot in: Tanba-Sasayama-shi, Hyogo, Japan
(※鍵穴星雲自体は明るい天体なので、ミューロンと小チップのCMOSカメラにてラッキーイメージングで撮影してみるのもありかもしれません)
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getaさん用
IC430の部分を拡大してみました。IC429と430の位置はおっしゃる通りかと思います。下の白い線は南端の星(49Ori)の光条です。(フィルターなしとデュアルナローの合成(F6.3で2時間)ですが、ほぼナローは写っていなかったのでフィルターなし(1時間)でお試しください)




