追記:天リフさんにピックアップいただきました(1/6)
135mmレンズでガム星雲。「三重県青山高原(北緯34度35分)」「南中高度が10度」「バッチリ写っていたのは驚き」。シグマ135mmF1.8(2.8)、ASI 2600MCDUO)、HYO デュアルバンドパスフィルター(HO6nm)。
— 天リフ編集部 (@tenmonReflexion) January 6, 2025
「今夜も快晴!★koheiの天体写真★」よりピックアップ。
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原文(1/5)
先週来た時カノープスが長時間くっきり見えていたので、もしかしたらガム星雲(ほ座)を撮れるかも...ということで、1/3三重県青山高原(北緯34度35分)に再突撃(しぶんぎ座流星群そっちのけで)、無謀にも狙ってみました。
何しろ南中高度が10度(赤緯-44度)前後なので、南が暗く開けた撮影地で、地平線まで透明度が高い日しかチャンスがない難物です。しかもそれほど明るい星雲ではないのである程度の撮影時間が必要...ということで綿密に事前に構図と撮影時刻、機材を決め、あとは天気次第...。
まだ地平線の稜線にかかっているころから撮影開始、ラッキーなことに高度約5度以下は曇っていた(カノープスはほとんど見えず)が、その上は何とか晴れていた(下の写真参照)。その後透明度も尻上がりによくなり、低くなり稜線にかかるまで撮影し続けました。結局41ショット(205分)中、雲の影響がある12コマを捨て、目標2時間を超える29コマ(145分)が使えました。
大雑把な画像処理ですが、やっぱりガム星雲は最大のレムナントを擁し、美しくて迫力があります。最下部が南中時5度なので、下(南)半分は元々捨てるつもりでしたが、バッチリ写っていたのは驚きです。南の低空の天体でも運が良ければ日本で撮影できることを実感した一日でした。
【三重県で撮ったGum12東部 と ほ座超新星残骸(ほ座)】
大きなガム星雲(Gum12)の東部で、散光星雲は左からGum17、Gum15、Gum14、右のレムナントがGum16。左下少し上の切れかけの星雲がペンシル星雲(NGC2736)、その下の濃い散光星雲はGum23。
※ガム星雲(Gum Nebula、Gum 12)とは、ほ座からとも座にかけて41度にも亘って広がる超新星残骸。太陽系からおよそ1300光年に位置する。暗く識別することが困難な星雲で、約100万年前に起こった超新星爆発の残骸が大きく拡散したものであり、また今も拡散していると考えられている。 (Wikipediaより)
【撮影前(22時ごろ)の低空の状況(右下あたり)と流星】
右下の濃いグレーは雲。この時点でカノープスは雲の中で見えていない
北~東は四日市~亀山方面で明るいが南は相当暗い。
標高は600m、気温はマイナス5℃くらい。強い北風。
【撮影風景】
ほぼ水平で撮影
【撮って出し】
スタック・オートストレッチのみですが、よく写っています。
もちろん激しいカブリ、色ムラは出ています。
データ
日時: 2025/1/3 00:15〜 29FRx300S(総露出2時間25分)
鏡筒: SIGMA 135mm F1.8 DG HSM(F2.8に絞る)
カメラ: ZWO ASI 2600MCDUO
赤道儀: ZWO AM5 自動ガイド
フィルター:HYO デュアルバンドパスフィルター(HO6nm)
画像処理: PIXINSIGHT(→後日再処理予定)
撮影地: 伊賀市(青山高原)
※原版を見ると左下ペンシル星雲も全部入ったので再処理予定
※子午線反転時にASIAIRがトラブルで15分ほど時間ロス
(一昨年オーストラリア遠征時ポタ赤でこの辺を短時間撮影したことがあり初撮影ではないですので念のため)