シチズン時計から、ムーブメントの厚みが僅か1mmで、ベズルの厚みが、3.88mmの高級時計が発売されている。価格は、495000円である。

 秒針はなく、日付もない。1990年代の高級時計と言えばピアジェ

などで、薄い、秒針がないなどシンプルな時計であった。

この製品は、薄くしたために機能を削ったのか、昔の時計を狙ったのか良くわからない。

多分、昔の技術者とデザイナーと商品企画者は引退していると思う。

 従って、シチズンが世界初で導入したエコドライブと薄いという2つの特長を優先したために他の機能を削ったのだろう。ムーブメントの厚みが僅か1mmにすべての技術が凝縮されていると思う。

 この技術はすごいと思う。でも1mmのムーブメントの技術と薄いということに共感してくれて付加価値を認めてくれるるターゲット顧客は、具体的にどのような人達を想定しているのだろうか?

 精度の高い電波時計でなく、秒針と日付がなく、防水性能が5気圧(生活防水)から、顧客にミドルクラスのビジネスマンを想定していないだろう。

富裕層であれば、時計の選択肢はいろいろあるので、この層をターゲットにしているのだろうか?

技術、製造、デザイン、商品企画、マーケティングと製品化の観点から色々考えさせられる時計ではある。

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