いくつも同じ種類の時計が書斎にある…。僕の場合ムーンフェイズを好んでおりますが、すべてオリエントスターのものなので文字盤デザインはほぼ一緒、機能に至っては同一のものです。
これではムーンフェイズの何たるかを理解するにはまだまだ足りません。
ムーンフェイズを探していく中、(パーペチュアルカレンダーに勝るものはありませんが、手に届きやすさから考えると)至高の品といえるコンプリートカレンダー搭載の時計にその答えが眠っているのかもしれないと感じました。
コンプリートカレンダーとは、トリプルカレンダー(月month・日day・曜日week)の表示と合わせて、月齢(ムーンフェイズ)まで盤面に表示ができる4つの情報を掲載できるマシンで、複雑機構の一つとなります。
色々と探していてこれは!と目についたのがヴィルレという時計でした。
世界最古の時計メーカーと言われているブランパンはずっと機械式の時計にこだわって製造をしてきた一本気なメーカーなのですが、人気があまりなくもったいない時計メーカーです。
ジラールペルゴに似た境遇の哀愁を感じます…。
「時計は自己満足でいい。好きな人にわかってもらえればそれでいい」
今の僕の境地がそこにあるので、この時計が欲しいと感じ調査を進めていきました。
このモデル名はブランパンの生誕の地「ヴィルレ」から名付けられたそうで、名前もさることながら1950年代のムーンフェイズのデザインをそのまま活かした『伝統』を重んじた時計に仕上がっている気がします。
この時計は「アンダーラグコレクター」という独自の操作方法を採用しており、本来であれば月齢など情報を設定する場合はピンでくぼんでいるボタンをおして調整する時計が多い中、ケース裏のラグ付近にあるボタンをクリックして調整をするというとても珍しい方法を採用しております。
ラグは4つありますので、それぞれにmonth・day・曜日・月齢を割り振っており、爪で操作できるのでいつでも調整ができるという面白い仕様です。
ケースバックはシースルーで、独特な模様の彫がある18Kローターはきらびやかですね。
フィフティファゾムスが有名で、ヴィルレやレマンはマイナーなイメージですが、このコンプリートカレンダーをフィフティファゾムスに移植したモデルが出る程ですので、複雑機構のムーブメントはブランパンの時計の生きざまを象徴する大事な核なんだろうなと思いました。
性能は毎秒6振動(毎時21600振動)でパワーリザーブが100時間!
そんなにいらないけど、そういう部分にこだわるのがエンジニア集団って感じかな(^^
中古でも150万円を下回らないので手に入りません。
昔から『僕には100万円を超える時計は不要』と考えているので、購入意思は芽生えません。
とはいっても”安くなんねーかなぁ~”と、心はいつもぐらぐらしています(^^;