ジラールぺルゴのクラシッククロノグラフは、1990年代に製造された自動巻き時計です。
38mm径の小さなクロノブラフ時計は意外と見やすいのに大きさはとても控えめで割とお気に入りです。
時計ファンがこぞって欲しがる時計メーカーではないので、なかなか調べると言っても詳しいものが見つかりませんが、わかったことをピックアップしておきます。
・意外にラグ穴がケースの外側にあった
持っている時計はほぼそのままついている純正ベルトを使っておらず、気にせずに穴をあけたりできる市販の別のベルトに変更するので交換してみて違和感を発見することが多いのですが、この時計のケースの先っぽにバネ棒の穴があります。
普段だとこのあたりだなという予測で作業をしているので、特殊な位置にあるこの時計のベルト交換は割と付け替えにくいです。
また、直カンのステンレスベルトだと隙間が空きすぎて格好悪いです。
・ムーブメントは自社製造ではなかった
マニュファクチュールとして一貫製造を売りにしているジラールペルゴですが、このモデルはエタムーブメントを使用していました…。
(参考資料)
キャリパー8000-164が上の画像になります。39石28800振動。
ETA2892をベースとしてカスタマイズされたものであり二階建てクロノ構造となっているため、文字盤からはカレンダーが奥まって表示されています。穴の中に数字があるので見えにくいです…。
オリジナルムーブメントではなかったのが残念ですが、この時代(1990年代)はどのスイスメーカーもエタムーブメントを使用しているので仕方がないです。自社よりも安価で性能もよく、良質なムーブメントだったことがETA載せに拍車をかけた時代だったのだと思います。
このクロノモジュール搭載の機械は、タグ・ホイヤー モナコクログラフ スティーブマックイーンもあります。
・縦目クロノといえば6時側が秒針かと思いきや…
エタの縦目クロノと言えばチュードルクロノタイムを連想します。
クロノタイム(ETA7750)は6時側にある目玉が秒針ですが、この時計は12時にある目玉が秒針です。
他にも、ストップウオッチ機能を使用中、クロノタイムは秒針が一周すると分針がカチッと一つ進む表示方法ですが、GPは分針も時針もジワリと針が移動します。
日付が変わる際もETA7750搭載のクロノタイムはじわじわと数字が上がってきて切り替わるのですが、GP4900はぱちっと切り替わります。
同じETAのムーブメントなのに、針の動きやカレンダーの動きが異なるという面白い発見もありました。
ロレアート、リシュビル、ヴィンテージ1945、シーホークと名作がある中で最もマイナーなモデルと思われる時計で楽しんでおりますが、いずれは上位モデルを堪能できればいいなぁ…と今年の目標として臨みたいと思います。