一度返送したミルガウスカスタムのSZSB013は、前にベゼルがとれてしまったクロノタイムのオーバーホールもついでにお願いしようと同梱したのですが、クロノタイムの調子が深刻な状態だったので修理期間が必要となりまだ手元には戻ってきておりません。
本物のミルガウスと並べての写真になります。
グリーンガラスがない分シンプルに見えます。また、オリジナルに比べても短かった針なので、ベゼル幅が狭い分文字盤の面積が広いSZSBだと、バランスの美しさは隔たりを感じずにはいられません。
しかし特徴的なイナズマ針は本家に劣らずのインパクトを持っており、あの時計をモチーフにした時計だなという雰囲気は十分見て取れます。
オフの日に使うようなちょっと変わったレザーベルトでのモデファイもなかなかの見栄えだと思いますが…。やはり足りません。文字盤の面積はミルガウスよりも広いのに、その広さを有効に演出できるものをセイコーは持ち合わせていない気がします。
それはロゴではないかと思います。
オメガ然り、ロレックス然りですが、そのメーカーのアイコンとして一瞬で見分けがつくものであり、多くを語らずしてその価値を、またはそのグレードやモデルを広く理解させる効果があります。
そしてロゴに込められたメッセージもまた作り手の思いが存分にあって、我々時計マニアを感動させたり知識を頂けたりと歴史の意味でも大切なものだと感じています。
ロレックスの王冠ロゴには込められた意味がある
グランドセイコーが独立して新ロゴを搭載するようになった時、もちろんグランドセイコーという看板が前に来るのは当たり前なのですが、廉価なイメージのSEIKOロゴを消して高級機ブランドとしての立ち上げをしたかったから…という時計販売店のブログ(あくまでブログの記者の個人的見解でしょうが)を見てしまい、ロゴの思いがそんなのであれば悲しいな…と感じました。
SEIKOというあれがロゴなのだろうとは思いますが、シンプルなだけに、12時下部分はもう少しだけ作り手のメッセージが垣間見えるものがあるといいのだけど…ってふと感じました。
いい時計をお値打ち価格で用意してくれるセイコー時計はニーズに合った時計を作ってくれるし、満足しています。
これからも我々のような目は肥えているけど財布が伴わない時計貧乏や、進学等で初めて手に取る大人の階段上る時計として時を紡いでいってほしいと願っております。
できれば今までのセイコーのように安い値段でね。