20代後半から30代半ばまでは、使う用と飾る用で2つ購入していたこともある靴の趣味を持っていました。
今じゃすっかり「足」を洗って、使うものしか買っておらず、またぼろくなったら買い替えるという"ところてん方式"も徹底できるようになり、”普通の人の感覚”まで落ち着くことができました(^^;
とはいえまだまだ買ってそのまま眠っている靴も多く、発見したもののソールが加水分解しており、結局使わずに捨てざるを得ないものも少々ありました。欲しくて集めたものがこのような形で廃棄してしまうのは本当に心苦しいです(T_T
そんな昨年の大掃除という一つの区切りの中でも居残り(生き残り)できた僕の靴たち。
なんとなく捨てられずにいた中でも、最も古い靴がこれになります。
ナイキ・エアフォース・ワン
キャンバス地のスニーカーで、たまたま靴の内側にあるタグをのぞいてみると1995年製のものでした。もう27年目になるんです(驚)
こんなものに価値はないと思うのですが、加水分解など大きな破損もなくビンテージを作り上げていたとはちょっと嬉しくなります。
デザインはシンプルで、無難な黒スニーカーでありながらホワイトのナイキロゴにインパクトがあってよく履いていた靴でした。
他のスニーカーが傷んで廃棄になってもこの靴は非常にタフで、わざと靴底が減るような歩き方などもしてましたが履けなくなるようなボロにはなりませんでした。
しかしマイナス点が一つだけあって、それは靴底が厚くて、硬くて、重くて…。
距離を歩くには適さなかったので使用頻度が減り、お蔵入りしてしまった経緯があります。
さて、この時代といえば…
ナイキエアマックス’95が一大ブームとなり、中古でも十数万円~だったし、新品だと50万円以上とかで、ナイキのスニーカーはその効果もあって総じて高かったです。エア○○マックスというモデル違いでも限定数での販売で、お店の開店前から並んで争奪戦に参加したものです。
またその高騰の悪影響で、エアマックス狩りや偽物製造なども各地で頻発した時代でもありました。
たかが消耗品がそんな価値を生んだ変な時代でした。いつの間にかそんなブームも収まり、あの頃の熱はどこに去っていったのか…?
「夏草や つわものどもが夢の跡」
そんな芭蕉の句が思い出されます(^^;
最近はいろんなものがプレミア価格になっていますが、いつかは前例と同じような
” 上昇 → 安定 → 停滞 → 崩壊 ”
の終焉が来ると思います。
たとえ周りの意見から判断できるそのものの価値が、大きく目減りしても、欲しくて集めたグッズは僕は手元に置き続けるかな。
なんとなく捨てきれないこのエアフォース・ワンみたいに。