ハメゴロシとは随分とおっかない言葉ですが、これ、アンティーク腕時計ではよく使われる言葉です。
意味は時計のラグ部分がばね棒で取り外せる時計ではなく、ラグのベルト通しの棒がケースと一体になっているものを指しております。
(ラグと一体になったベルト通し棒)
おもにアンティークの時計から、ミリタリーウォッチあたりに見かけるもので、ラグ部分が太くなるほどアンティーク時計の中では新しめの時計と判断します。画像のロンジンは、ワイヤーラグと呼ばれる細いラグ形状になっており、おそらく1915~1920年代のものだと思われます。100年時計だというのに、とても状態がいいですね。
この形状なのでベルト交換するにしても、その辺に売っているベルトで自分で交換というのはちょっと大変かなぁという代物なのです。
三枚式ベルトというハメゴロシ時計専用のベルトを探す必要があります。そのためピンからキリとはいかず、結構いい値段のベルトが多いです。
ネットショップなどでも購入できるので、大きな時計屋さんがないとか、アンティークウォッチ専門店がなくても取り寄せが可能です。
お気に入りのアンティーク時計にはこのように専用のベルトをつけて、納得のいく素材でベルトを造ってもらうのもいいかもしれませんね。
僕もアンティーク時計を保有した当初は三枚式でなければ取り付けできないものだと思い、こだわってオーダーしました。しなやかなのに薄くて防水性が高くて丈夫なアリゲーターはよかったと思います。撮影はロレックスオイスタークッションでジャンルソーのアリゲーターベルト竹斑タイプです。
しばらくたって感じたのですが…
荒業ですが、そこら辺に売っている2,000円程度のベルトでも通し棒の部分(レザーベルト付け根部分)をカッターなど薄い刃で開いて、時計のベルト通し棒を巻いた後でレザー用ボンドで貼り付けるでも十分使用できるではないかと…。
うまくいけば費用が10~20分の一で収まるし失敗しても数千円の材料費で済みそうです。
ノンオイスタークッションのベルトをそろそろ交換したいと思っているので、今度チャレンジしてみます。