アンティークの茶道具:高価だったお茶を保存する入れ物たち
通常の自宅でのレッスン、ヴァルカナイズの講座に加えて今週はティーアンティーク講座を行いました。
毎回テーマを決めているのですが、今回のテーマはティーキャニスターとティーキャディ。お茶を入れておく道具として使われてきたものたちです。
上の二つは1800年代のもので、どちらもパピエ・マシェという手法で装飾されています。紙を溶かして他の材料と混ぜて塗ったものですが、そこに金彩やマザー・オブ・パールで装飾されています。
左はトリプル型、右はダブル。
何をどう入れたのか、なぜ内蓋があるのかなどをお話しします。
こちらはリージェンシー様式でもっと古いもの。
こちらも中はトリプルと呼ばれる3つのセクションにわかれています。
買いたい方も多いので、英国ツアーにお連れした皆様とはアンティークショップやマーケットもめぐり、良いものを見つけて一緒にお値段の交渉などしたのもの楽しい思い出です。今回も、選ぶ際の注意点や購入前に注意すべき箇所などもお伝えしました。
そしてこの、我が家ではお客様によく小さいテーブルと間違われてしまうのがティーポイ。
中はこんなふうになってます。
スプーンを入れておくところがあるんですよ。
実はティーポイはミュージアムやマナー・ハウス、キャッスルでは見るものの、実際に売られているのを見たことはありませんでした。ところが英国紅茶ツアーで、皆さんが見つけてくださったんですよ!
「先生しか買う人いないですよ!」と反対にすすめられて、買ってしまいました(笑)
その後、お茶は高価なものではなくなりますのでもはや鍵つきではない小さな缶などにおさめられました。
特にメタルのものは1900年代前半に流行ったものです。
今ならこんな缶も、気に入ったものがあれば再利用できますね。
右のはロンドンのウィタードで、1軒だけ頼めばディスプレイのと同じ大きい缶を売ってくれるところがあったので、そこで買ったものです。ツアーでは一緒に買っている方もいらっしゃいました。
そして何と言っても私が持っている中でかなり珍しいのがこれ。
何ですか?とよく聞かれますが、これはティーメジャリングマシンとしか呼びようがないものです。
鍵をかける場所が何箇所もあり、更には内側にラッチまであって、本当にお茶がどれだけ大切だったのかよくわかります。
今回は卓上で中身までオープンしてよく見ていただきました。
自分で勉強した時に感じたのが、アンティークは本当に本物を見て、触れないと学べないなということでしたので、講座ではできるだけ皆さんに実際に触れていただく機会を増やしています。
次はティーキャディスプーンやカトラリーについて講座をしようと考えていますので、是非ご参加くださいね!
紅茶スクールの基礎クラスも随時お申し込みは受けており、十分な人数に達したら皆様とご都合が合う時に講座をしていく形を考えています。アフタヌーンティーもブームですし、どうせなら英国の本格的な紅茶文化をきちんと学びたいな、また美味しい紅茶を淹れたいな、という方はどうぞご連絡くださいね。
info@infuse-tea.com
までご連絡いただければ、講座のご案内をお送りします。