とうとう来ました!モン族の茶摘み シャントゥエット茶 | スチュワード麻子オフィシャルブログ 「ティータイムのある暮らし」

とうとう来ました!モン族の茶摘み シャントゥエット茶

すハノイと違って、都市部でも少しは空気が綺麗な気がするハザン。

ホテルはやや古めかしいけれどまあ綺麗だし快適でした。目の前が川なので、朝食の時は朝日が眩しいくらいです。ベトナムで太陽を見たことがあまりないので新鮮。


さて、今回の目的である山岳民族の作るハザンの野生の茶樹かあるのは2時間近く離れた山の上です。

山道は車が入れないので、バイクの背に乗って行きます。日本やイギリスの感覚だとバイク?とびっくりしましたが、ベトナムではバイクが一番手軽な交通手段で、どの街もどの道もバイクで溢れていて、観光客はそれぞれバイクの後ろに乗せてもらって移動します。


だがしかし、このフロンティアエリアと書かれた辺境地区は流石に観光客はあまりいません。


まずは山頂に行く前に工場を見学。

こちらは萎凋槽です。

緑茶は釜炒り茶ですのでかなりの数の釜炒り機械があります。先月までは新茶でこれがフル稼働していたそうです。


今は、緑茶に続いて普洱茶の原材料であるマオチャ生産が進行中、こちらは天日干ししているところです。


最終的にできたマオチャをテイストさせていただきました。


お昼になったので近くの市場に行くとすごい人でした。鮮やかな色の民族衣装の人も何人かいます。

そしてそこから、さらに山を上り、道がどんどん細くなります。


左手は崖......だがしかし、良いお茶は大抵山の上なので、私、これはもう、何度もやってます。

ダージリンの山の上、中国の山の上、台湾の山の上..。

ただ、バイクは初めてです。

山頂に着くまでに、更にボーダーエリアと書かれた看板を通り過ぎました。いよいよ全く人を見なくなってしばらくして、山頂に着きました。

この高い木々が茶樹です。


拡大すると、茶摘みしている人が見えます。

え?子供?

と思ったのですが、実はなんと、もう二児の父!

ここで茶摘みをするのはモン族の人たちですが(モン族にも何種類かあるのでちゃんと確認できていませんが)、15歳で結婚、すぐ出産するそうで.....

こちらが20歳の奥様とおかあさん。


お父さんは、木登りはてバッサバッサ枝切っている人です。

ここで摘むお茶は雪茶、シャントゥエット茶と呼ばれます。最近注目されて、偽物も出回るようになりましたが、ここハザン省含め、ベトナムの山岳地帯に野生で生育するタイプの茶樹の新芽が、産毛で白く雪のように見えるからという説もあります。

こんなにばっさり切ってしまうと良くない、と一緒に連れてきてくれたズエットさんが何度も注意するのですが、男性はこのほうが楽だからと聞いてくれません。良いお茶を作りたいから木を大事にしたい人と、キロあたりで茶葉を買ってもらう人との考えの違いですね。どこの国でも同じです。


ここに生育する茶樹は大葉種、アッサム種です。

すごいですね、この大きさ。

最後にこちらのビデオ、ご覧ください!
どれだけ大変な斜面で木登りしているかよくわかりますね。
日本と比べてかなり暑いベトナムですが、ここはとても涼しくて爽やかです。標高は1100mくらいなのでそれほどすごい高地ではないのですが、道はここで行き止まり、この先には民族の人が住んでいる家があるだけです。山を超えればもうそこは中国、シーサンパンナです。
お茶のことがなかったら、絶対に足を踏み入れることはなかったはずの場所に、また一つ到達しました。今年はまだ行くところがいくつかありますが、まずは今回の旅をもう少し綴っていきますね。