バーレイウェアの魅力 | スチュワード麻子オフィシャルブログ 「ティータイムのある暮らし」

バーレイウェアの魅力

少し前にテレビでも紹介されて、また人気が上がっているバーレイウェア。

1800年代に人気が出た「ブルー・アジアティック・フェザント」という柄で有名です。

もともとこの柄はバーレイ社だけが出していたデザインではありませんが、現在も同じ手法で作っているのはバーレイ社だけ。

一度危機に陥ったこの窯を救ってくれたのがチャールズ皇太子の「The Prince's Foundation」でした。

 

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私はこの柄をもう20年近く前にイギリスの雑誌で見てすっかり好きになったのですが、その後偶然に知り合いがこの工場の新しいオーナーになったと聞いてびっくりし、何度か遊びに行かせてもらいました。

上の棚を見ていただくとわかりやすいですが、上の段は真ん中のティーポットが現在作られているもの、その後ろの長方形のプラター(大型のプレートをこう呼びます)や左の小さい容器はアンティーク。下の段は全て新しいものです。

新しいものは毎日の生活で使いますが、アンティークも欲しくなって見つけると少しずつ集めました。

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アンティークの値段は、年代や素材、状態などのわかりやすい指標だけでなく、どのくらい希少性があるのか、またどのくらいたくさんの人が同じものを欲しがっているかなどに左右されます。

その点で、アジアティックフェザントのように一斉を風靡した柄や数多くのメーカーによって同じパターンが作られている場合、供給量もある程度あるのでそれほど高価にはなりにくく、さらに探しやすいという利点があります。

上の器は直径が30cmはある大型のもので、私はスコーンを入れて保温しておくのに便利に使っています。

 

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でも、これは最初、ベースの部分(足が付いたお皿)の部分だけを見つけて大変お安く買ったんです。

「蓋がないのね、それは困るわね」などとつぶやくとたいていはお値段が下がっていきます(笑)。

そして2年後くらいに、偶然歩いていたアンティークマーケットで蓋を見つけたんです。

直感で、これはあの容器にぴったりのはず、と思いました。たくさんの食器を並べた棚の下、床の上に積み重ねた食器があり、そこにあったんです。

「この蓋、売りものなの?}

「そうだよ」

「蓋だけなんて買う人いないんじゃない?}

「いーや、蓋のコレクターがたくさんいて大人気だよ」

いや、いるわけないです。イギリス人は、にこりともしないでこういうジョークを言います。

「なるほど。蓋を集めるのもいいかもね、いくらくらい?」

と聞いて、とりあえず適当に付けたと思われる値段を無視して

「5ポンドなら買おうかなあ」とのんびり言ったら即売ってくれました。

蓋だけなんて買ってくれる人いないはずですから彼にとっても厄介払いできたはずです。

家に戻ったら、やっぱりぴったり。

おそらくメーカーも違うと思いますが、我が家で仲良くペアとして役立っています。

 

 

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バーレイの食器はこうやってアンティークと組み合わせられるのが楽しみのひとつですが、新しいものなら柄を組み合わせて使うのも楽しいです。ブルー&ホワイトを取り混ぜるのはイギリスの人はよくやるセッティングです。

また、食洗機にもかけられるし、電子レンジもOK。

それほど薄手ではないので耐久性もあり、おおげさな感じがないので普段使うのにぴったりです。

私はレッスンで使うので、定員に合わせて12セットくらいは揃えていますが、普段ご飯を食べる器は6人分くらい、朝、昼、夜使うこともあります。

 

もったいないからと飾っておくのではなく、毎日使って楽しむ器、それがバーレイの魅力だと、日本のバーレイ代理店の社長さんがおっしゃっていました。私も本当にそう思います。

日本の食卓にも違和感なく馴染みますし、日本のおかずを乗せてもOKですよ。

お茶碗でご飯を食べて、おかずを乗せるなら22cm直径程度のお皿を、朝食を乗せたりパスタやワンプレートご飯の時には25cm直径がおすすめです。ケーキ皿なら17.5cm程度のが良いですね。

ティーセットとしてならまずはカップ&ソーサーとケーキ皿のトリオから初めてみては?

 

ブルーアジアティックフェザントはこちらからご覧になってみてくださいね。