日本のレア茶 富山 バタバタ茶体験! | スチュワード麻子オフィシャルブログ 「ティータイムのある暮らし」

日本のレア茶 富山 バタバタ茶体験!

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富山に呼んでいただいてすぐに頭に浮かんだのが、バタバタ茶。
知らない方も多いと思いますが、日本に4種類くらいしかないと言われている黒茶(後発酵茶)で、しかも3種類しかないと言われる振り茶の一つ、レアとレアの掛け合わせのお茶ですから、ずっと見たい!と思っておりました。
魚津の近く、朝日町でのみ飲まれるこのお茶、バタバタ茶伝承館で実際に作りかたや淹れかたを見られるということなのです。
で、今回は無理を申して講演会が終わるや否や、主催者の杉野さんや、今回お世話になったご友人のあつこさん、元ロンドンの生徒さんであるひろみさんと行って参りました!
3時にはクローズしてしまうのですが、この日は特別に開けておいて待っていて下さることに。
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おお、これが!
実は今回の富山の講演会でお聞きしたところ、30名を超えるお客様のうち、バタバタ茶をご存知なのはわずか6名ほどでした。
これは中国のプーアル茶同様、菌類をつかって、つまりカビ付けをすることで黒く発酵させるタイプのお茶です。
このように、ややツヤのない黒っぽい色をしています。
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その黒茶を、このガーゼのようなさらしのようなコットンの袋に沢山入れます。
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そして、鍋に入れて加熱。
煮出す感じです。
でもね、後発酵茶特有の匂いは少なく、割とクセがありません。
これはお茶の時間の間じゅう煮出しています。
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こちらがバタバタ、専用のお茶碗。
五郎八茶碗と言う可愛い名前です。
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そしてこれが、茶せんです。
夫婦茶せんと言います。
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その理由は、ほら。
この通り、茶せんが2つくっついているのです。
ダブル茶せんは珍しいですよね、初めて見ました!

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この日は町の方達が沢山集まってくださいました。
館長さんから詳しい説明を教えていただいたのですが、ここ朝日町では昔から「お茶会」の習慣があったそうなのです。
ご家族の月命日などに家庭で行われるのですが、50世帯ほどあればたいていバタバタどこかのお宅でお茶会があるそうで、その日は各自が自分の茶碗と茶せん持参で伺います。
そこが、情報交換の場所になるわけです。
最近はこの風習が廃れかかったため、今ではこの伝承館かお茶会の場所となり、毎週4日ほどはどなたでも無料でここにお茶会に来られます。
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私も教えてもらって体験!
茶せんでシャカシャカやると、勢いで確かにバタバタ、と音がし始めます。
お味は後発酵茶にしてはクセがなく、何杯でも飲めてしまいます。
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お茶受けには、皆さんが持ち寄りでいろいろなものを準備されてれるそう。
ふきやゼンマイ、若竹など、この近くで採れるものを採っておいて使うそうです。
これが美味しいのです!本当に。
お茶にとってもよく合います。

楽しそうでしょう!
なんと、このバタバタ茶、わざわざ富山まで行かなくても見られる日があります。
9月25日、銀座の富山アンテナショップに、ここでいつもお茶当番してくださるお二人が、バタバタ茶をたててくださるのです!
私はロンドンに帰国するので伺えませんが、興味がある方は是非足を運んでみて下さいね。
(お時間などは富山アンテナショップのサイトなどでご確認ください。

こうして日本の各地方に伝わるお茶文化がきちんと継承されて行くのは素晴らしいことです。
しかもここでは単にお茶だけでなく、みんなが集う、と言うお茶会そのものを本来の形で残していくことに成功しています。

富山とそのお近くにお住いの方、一度ドライブがてらお茶会に参加してみてはいかがでしょうか?